• (中)モネも捉えた見えない風

    無数の懐紙が宙に舞う。めくれ上がったり、波打ったり。葛飾北斎は、一枚一枚に表情をつけて風の動きを見事に捉えた。
     目に見えないものや、波など形の定まらないものをも描き出す「画狂」ぶり。透視図法にのっとった西洋画にはあまり見られない、手前中央に樹木を配して画面を分断する構図。新たな表現を模索していた西洋の画家たちは、北斎の風景画にも衝撃を受けた。

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