京都洛西の仁和寺で5月20日(土)に「伝統工芸の日」 日本工芸会正会員の工芸作品を展示即売

京都洛西の門跡寺院として名高い仁和寺(京都市右京区御室大内)で、5月20日(土)に「伝統工芸の日」が開かれます。京都3大門のひとつ「二王門」(重要文化財)を入って左手にある御殿(拝観料800円、午前9時~午後5時まで)の白書院で、日本工芸会正会員による青白磁の酒器や吹泥金彩酒呑、染付の合子など約40点が展示即売されます。
出品作家(五十音順)は、猪飼祐一さん、岡田優さん、加藤清和さん、清水一二さん、樋口邦春さん、本多亜弥さん。






仁和寺は仁和4年(888年)の創建で真言宗御室派の総本山。江戸期には、絵師に官位を授ける権利を持っていました。門前に野々村仁清が窯を開き「御室焼き(京焼)」が生み出され、尾形光琳・乾山らも居を構えており、優れた芸術・文化を育む場所でもありました。漆工品の最高峰のひとつとされる国宝「宝相華蒔絵宝珠箱」(平安時代)をはじめ、多くの貴重な美術工芸品も守り継いでいます。「伝統工芸の日」はこうした文化支援の一環で、初めて企画されました。

また、この日、重要無形文化財「友禅」保持者(人間国宝)の森口邦彦さんと、第五十一世門跡の瀬川大秀師が、伝統文化の継承などをテーマに対談します。美術展ナビではこの対談を詳報する予定です。(美術展ナビ編集班)