【開幕】「さすが!北斎、やるな!!国芳」慶應義塾ミュージアム・コモンズで7月15日まで入場無料

展覧会「さすが!北斎、やるな!!国芳 浮世絵のマテリアリティ」
会場:慶應義塾ミュージアム・コモンズ(東京都港区三田2-15-45)
会期:2023年5月15日(月)~7月15日(土)
休館日:土曜日、日曜日、5月22日(月)、6月14日(水)、7月3日(月)。ただし5月20日(土)、6月17日(土)、7月15日(土)は特別開館
開館時間:午前11時~午後6時
入館料:無料
詳しくは、慶應義塾ミュージアム・コモンズの公式サイト https://kemco.keio.ac.jp/ へ

2021年4月に慶應義塾大学の三田キャンパスにオープンした大学ミュージアム「慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)」で、「さすが!北斎、やるな!!国芳」展が5月15日から始まりました。入場無料で7月15日まで。

葛飾北斎「冨嶽三十六景」慶應義塾蔵(高橋誠一郎浮世絵コレクション)
右)歌川国芳「源頼光公舘土蜘作妖怪図」慶應義塾蔵(高橋誠一郎浮世絵コレクション)

浮世絵の2大スーパースター葛飾北斎(1760~1849年)と歌川国芳(1797~1861年)。北斎の「冨嶽三十六景」や国芳の武者絵など、2人の代表的な作品を見比べることができ、浮世絵入門としてもピッタリです。

同じテーマ(両国橋)で両者の作品を見比べるコーナーも。左)歌川国芳「東都名所 両国の凉」 右)葛飾北斎「冨嶽三十六景 御厩川岸より両国橋夕陽見」いずれも慶應義塾蔵(高橋誠一郎浮世絵コレクション)

また初公開の下絵・画稿集からは浮世絵師の筆づかいや構成力を知ることができます。この資料は、最近になって海外から”里帰り”したもので、北斎や国芳本人と推定される下絵もあり、浮世絵ファンにとっても注目の展示となるでしょう。

北斎とその一派による下絵・画稿集(個人蔵)
歌川国芳の下絵「猫版仮名手本忠臣蔵・五段目」(個人蔵)

別の階では、学生たちがメンバーの「KeMCoM」が体験展示を設置。何度も重ねて刷られる浮世絵の制作過程になぞらえて、ポストカードに透明のシールやスタンプを重ねる体験も無料で出来ます。

最後は、北斎と国芳のどちらが好きかを投票できます。内覧会では国芳のほうが少し多目でしたが、どう推移していくでしょうか。

図録(カタログ)も刊行(1000円)

(読売新聞デジタルコンテンツ部美術展ナビ編集班 岡本公樹)