【プレビュー】「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」アーティゾン美術館で6月3日から

アーティゾン美術館(東京・京橋)で「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」が、6月3日から8月20日まで開催されます。美術館の全展示室を使用して開催される大規模な展覧会です。
印象派後のセザンヌ、フォーヴィスムやキュビスムなど、20世紀の美術で欠かすことができない「抽象絵画」の歴史を、同館と国内外の美術館や個人コレクションから集結した約250点により展観します。
ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ |
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会場:アーティゾン美術館 6・5・4 階展示室 |
会期:2023年6月3日(土)~8月20日(日) |
休館日:月曜日(7月17日は開館)、7月18日 |
アクセス::JR 東京駅(八重洲中央口)、東京メトロ銀座線・京橋駅(6番、7 番出口)、東京メトロ・銀座線/東西線/都営浅草線・日本橋駅(B1 出口)から徒歩5分 |
入館料:ウェブ予約チケット1,800 円、当日チケット(窓口販売)2,000 円、学生無料(要ウェブ予約) *ウェブ予約チケットが完売していない場合のみ、美術館窓口でも当日チケットを販売。*中学生以下はウェブ予約不要 |
詳しくは(https://www.artizon.museum/)へ。 |
抽象絵画の歴史を展観
本展は12のセクションで構成。抽象絵画の発生からおよそ1960年代までの展開とその後を、フランスを中心としたヨーロッパ、アメリカ、そして日本の動向を中心に、作品約250点で展観します。このなかで、アーティゾン美術館が2015年以降に収蔵した95点を一挙に公開します。
1 抽象芸術の源泉
19世紀中頃に写真技術が発明された直後に絵画では「印象派」が誕生し、それを継ぐ革新として「抽象芸術」が生まれていきます。「抽象芸術の源泉」として、セザンヌ、マネ、ゴッホ、ゴーガン、モネらの作品を紹介します。

2 フォーヴィスムとキュビスム
続く「フォーヴィスムとキュビスム」では、マティス、ドラン、ヴラマンク、ピカソ、ブラック、レジェらの作品を紹介。


3 抽象絵画の覚醒―オルフィスム、未来派、青騎士、バウハウス、デ・ステイル、アプストラクシオン=クレアシオン
抽象画を創始した画家とされるカンディンスキー、クレー、ドローネ-、クプカらの動向を紹介します。



4 日本における抽象絵画の萌芽と展開
萬鉄五郎、古賀春江、岡本太郎ら日本人の画家たちの抽象絵画の萌芽とその展開を紹介します。

5 熱い抽象と叙情的抽象
6 トランス・アトランティックーピエール・マティスとその周辺
7 抽象表現主義
8 戦後日本の抽象絵画の展開(1960年代まで)
9 具体美術協会
10 瀧口修造と実験工房
11 巨匠のその後ーアンス・アルトゥング、ピエール・スーラージュ、ザオ・ウーキー
12 現代の作家たち―リタ・アッカーマン、鍵岡リグレ アンヌ、婁正綱、津上みゆき、柴田敏雄、高畠依子、横溝美由紀
とセクションが続きます。


表現の到達点のひとつとして20世紀を華やかに咲き誇った抽象絵画。最後のセクション「12 現代の作家たち」では、抽象絵画の伝統を受け継ぎながらも、あらたな表現に挑む7人(リタ・アッカーマン、鍵岡リグレ アンヌ、婁正綱、津上みゆき、柴田敏雄、高畠依子、横溝美由紀)を紹介。現代に受け継がれた抽象絵画のさらなる展開を感じることが出来るでしょう。
(読売新聞デジタルコンテンツ部美術展ナビ編集班)