【動画】NHK大河ドラマ 特別展「どうする家康」三井記念美術館で6月11日まで 家康の生涯をビジュアルにたどる「大日本五道中図屏風」の注目ポイントは?

NHK大河ドラマ 特別展「どうする家康」が三井記念美術館で6月11日まで開催されています。本展の見どころのひとつが、家康の生涯をビジュアルにたどることができる「大日本五道中図屏風」。その注目ポイントを三井記念美術館の学芸部長の清水実さんに教えてもらいました。
清水実さんの解説
「大日本五道中図屏風」は、8曲2双(江戸~京都) 6曲1双(大阪~長崎)という、全長約26メートルの屏風になります。(8曲2双では)江戸の品川や四谷から先、下に東海道、真ん中に甲州街道、一番上に中山道の三街道を江戸から京都まで克明に描いています。

本展で一番関係が深いのが駿河国の駿府(今の静岡市)です。真ん中に駿府城とその上に浅間神社、下の方に久能山東照宮が克明に描かれています。
駿府は家康が人質時代、8歳から19歳まで暮らしたところ。桶狭間の合戦の後、岡崎に戻り、その後浜松城を経て、また駿府に城を築きます。そして小田原征伐で秀吉から江戸へ領地替えを命じられます。そこから江戸城に行きますが、天下人になった後、いわゆる大御所時代に駿府に戻り、亡くなるまで駿府で暮らします。家康にとって駿府は第2の故郷と言えるでしょう。

こちらが、家康が生まれた岡崎城です。矢作川(やはぎがわ)の右手に城があります。この屏風は家康の没後約30年頃の景観が描かれており、家康がいた当時の城とは少し違った描かれ方がされていますが、江戸の早い段階の岡崎城が特徴をよく捉えて描写されています。

関ケ原の合戦のところには、布陣が赤い文字で書かれています。つまり、この屏風自体が徳川のメモリアルなところを描写していると言えます。
(読売新聞美術展ナビ編集班・美間実沙)
NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」 |
---|
会場:三井記念美術館(東京都中央区日本橋室町2-1-1三井本館7階) |
会期:2023年4月15日(土)~6月11日(日) *会期中、展示替えあり |
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日:月曜日 |
入館料:一般 1,500円/大学・高校生1,000円/中学生以下無料 |
詳しくは館のホームページ(https://www.mitsui-museum.jp/) 問い合わせは050-5541-8600(ハローダイヤル)へ |
巡回情報 岡崎市美術博物館 7月1日~8月20日/静岡市美術館 11月3日~12月13日 |