「-浮世絵や絵巻で見るー神田明神と神田祭展」5月22日まで、日本橋三越本店で

江戸三大祭りの一つ、神田祭(5月11日~17日)が4年ぶりに行われるのに合わせ、神田明神が所蔵する神田祭と神田明神に関する絵巻物や浮世絵などを紹介する展覧会が、5月22日まで、日本橋三越本店の本館1階 中央ホールで開かれています。

ひと際目を引くのは、住吉弘貫が神田祭をベースに祭礼行事を色鮮やかに詳細に描いた「神田明神祭礼絵巻」。

3巻の総全長が67㍍に及ぶ大作ですが、最後の巻を描いている途中で作者が病没してしまったため、途中からは色付けがされていなかったり、下絵だけだったりします。

そのほか、歌川広重が紅い社殿を半分だけ描いた浮世絵などのほか、フランスの詩人、ノエル・ヌエットら外国人から見た神田明神の絵なども展示されています。


会場の入口には、平成時代前半の神田祭期間中に、社殿正面の紅い梁に飾られていた鳳凰が刺繍された横長の布の「帽額」が掛けられています。奥に控える、三越の顧客に対する基本理念の<まごころ>を表現した木彫の「天女像」(作・佐藤玄々)や、歴史を感じさせる店内ともマッチして、厳かに祭りの雰囲気を盛り上げます。

日本橋三越本店は神田明神氏子である日本橋室町一丁目会の一員です。店先には同会の神輿が飾られ、祭りでは社員が神輿を担ぎます。5月20日(土)、21日(日)には、神幸祭で街を練り歩いた「二の宮神輿」が展示されます。二の宮神輿は少彦名命(通称えびす様)の乗り物で、三越創業300年を記念して1973年に奉納。今年は三越創業350周年記念、少彦名命奉祀150年にも当たるそうです。(美術展ナビ編集班・若水浩)
-浮世絵や絵巻で見るー神田明神と神田祭展 |
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会場:日本橋三越本店(東京都中央区日本橋室町1-4-1) |
会期:2023 年5月10 日(水)~5 月22 日(月) |
期間中は無休 |
開館時間:午前10時~午後7時30分 |
入場無料 |
詳しくは、同展HP |