【開幕】初の地元開催となる大規模展 「愛媛県美術館開館25周年記念 大竹伸朗展」(愛媛県美術館)

東京国立近代美術館でも話題を呼んだ大規模個展「大竹伸朗展」が、愛媛県美術館で開幕しました。
現代日本を代表するアーティストのひとりである大竹伸朗は、国際的な活躍を続けるなか、愛媛県宇和島市在住で、現在も創作活動の拠点としています。本展は、80年代後半以降の“地元”である愛媛での記念となる展覧会であり、その創作の軌跡を追体験できるような構成となっています。
美術館外観には、本展のキービジュアルである《宇和島駅》のネオンが設置。
この作品のように、宇和島がゆかりとなった作品も多く、本展の7つのテーマである「自/他」「記憶」「時間」「移行」「夢/網膜」「層」「音」のなかでも、「記憶」や「時間」といったキーワードは、地元だからこそ深い意味を感じさせるものも多くあります。
本会場では最初期の作品から近年の海外発表作、そしてコロナ禍に制作された最新作まで、500点に及ぶ作品を展示。2012年のドクメンタに出品された《モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像》、ステージそのものを作品にした《ダブ平&ニューシャネル》などの大型立体作品も天井高のある展示室で存分な世界観が表現されており、大竹さんの創作のエネルギーを体感することができます。
なかでも、ライフワークである70冊を超える《スクラップブック》シリーズの展示は、作品の表裏が鑑賞できる展示方法で、まるで標本のよう。ボリュームとあわせて必見のコーナーです。
さらに、愛媛県美術館だけの特別展示として、宇和島市や道後温泉本館(松山市)と連携したコーナーも。国の重要文化財にも指定されている道後温泉本館は現在保存修理工事中。その工事部分を覆うテント膜作品《熱景/NETSU-KEI》を担当し、その原画やプロセス、小型模型などが展示されています。

ぜひ、展覧会とともに実際の道後温泉本館へも足を延ばして、圧巻の巨大アートを楽しんでください。
7月2日まで。
愛媛県美術館開館25周年記念 大竹伸朗展
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会期
2023年5月3日(水)〜7月2日(日) -
会場
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観覧料金
一般1,500円、高大生900円
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休館日
月曜日 ※ただし、6月5日(月)は開館し、6月6日(火)は休館
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開館時間
09:40〜18:00 (入館は17時30分まで) - カレンダーへ登録