【ぶらぶら美術・博物館】「憧憬の地 ブルターニュ」展 国立西洋美術館 BS日テレで5月3日夜放送

【BS日テレ ぶらぶら美術・博物館】
★第435回 モネ、ゴーガン、黒田清輝らが描いた異郷 <憧憬の地 ブルターニュ>展
〜世界中の画家を魅了!フランス最果ての地、ブルターニュの知られざる美術史〜
★5月3日(水)22時~22時54分 番組ホームページ
今回のぶらぶらは、フランス旅行がテーマ。まずは、上野駅の駅ビルにあるフレンチレストラン「ブラッスリーレカン」へ。中央改札のすぐ近くにあるお店は、もともと昭和7年に作られた皇族方が電車を待つ間に利用した貴賓室で、アールヌーボー風のシャンデリアや大理石で出来た暖炉は、当時のまま残されています。そんな歴史あるお店で、そば粉を使ったガレットを頂きます。ガレットは、フランスの北西部にあるブルターニュ地方の郷土料理。ブルターニュ地方では、小麦が育ちにくかったため、成長が早いそばの栽培が盛んになり、ガレットが作られるようになったのだとか。一行は、5月末までの期間限定メニュー、信州サーモンを使ったガレットを堪能。
続いて、ガレット発祥の地であるブルターニュをテーマにした展覧会、国立西洋美術館で開催中の「憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」を鑑賞します。
ブルターニュ地方は、イギリスから移住したケルト人によって開拓され、16世紀初めまでブルターニュ公国という独立国でした。そのためフランスに併合後も、ケルト文化をルーツにした独自の風習や生活様式、断崖の連なる海岸や岩がゴロゴロしている荒野など雄大な風景、古代の遺構や中近世のキリスト教モニュメントなどが残され、異郷の地とされていました。
そんなブルターニュに、19世紀から20世紀はじめにかけて、フランスのモネやゴーガン、ルドン、イギリスのターナー、日本からも黒田清輝や、藤田嗣治など、流派や国籍を問わず多くの画家たちが、新しい画題を求めて訪問し、この地域の絵を描いたのです。
特に、パリでの貧困生活から逃れるため、ブルターニュを訪れたゴーガンは、この地での体験や若手の画家達との交流が、独自の画風を確立するきっかけになったといいます。その他、モネが荒れ狂う天候の中、必死に描いた姿を体感できるような作品などもご紹介。世界の有名画家が描いた作品を通じて、ブルターニュへの旅気分を味わってみてください。
(美術展ナビ編集班)