【開幕】「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」サントリー美術館 古代から現代に至る超絶技巧 「作り手目線」で見えてくる魅力 6月25日まで

サントリー美術館(東京・六本木)で始まった「吹きガラス たえなるかたち、技のみょう」。開幕前日に行われた内覧会で取材しました。古代ローマから現代に至る古今東西の超絶技巧と見事な造形に目を見張ります。(美術展ナビ編集班 岡部匡志)

吹きガラス 妙なるかたち、技の妙
会場:サントリー美術館(東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウン ガレリア3階)
会期:2023年4月22日(土)~6月25日(日)
休館日:火曜日(5月2日は20時まで、6月20日は18時まで開館)
開館時間:10時~18時
※金・土および5月2日(火)~4日(木・祝)は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
入館料:当日一般1,500円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
5月5日(金・祝)午前10時~午後1時はファミリータイムで、中学生以下のお子様をお連れの方は全員100円割引
詳しくは美術館公式サイト(https://www.suntory.co.jp/sma/)へ。

ヨーロッパやアジア、日本の名品がずらり。ガラスの特性を生かした様々な技術が培われ、魅力的なガラス容器が生み出されました。

(奥)《ちろり》 日本 19世紀 東京都江戸東京博物館
(中央)《藍色ちろり》 日本 18世紀 サントリー美術館
(手前)《紫色ちろり》 日本 1819世紀 桑名市博物館(田中一郎氏寄贈)

(中央)《吊手付二連瓶》東地中海沿岸域 4~5世紀 高畑美術工芸館蔵
《船形水差》イタリア 16~17世紀 サントリー美術館蔵

ヴェネチアで発達した「レース・ガラス」など、「どうやって作ったの?」と聞きたくなるお品ばかりです。

《レース・ガラス大皿》イタリア 17世紀 箱根ガラスの森美術館蔵

製作方法に関する展示も充実。とはいえ立体の造形なので図を見ながら「?」となること度々。良いアタマの体操になります(笑)職人さんたちが猛烈に複雑な工程をこなしていることに驚愕。「作り手の目線を紹介することで、より深く作品を知るきっかけにしたい」という学芸員さんのお話に納得です。

新進気鋭の若手作家の作品はとりわけ印象的。展示ケースには入っていないので、遮るものがなく、アーティストの息遣いが聞こえてきそうです。

《Amorphous 22-5》横山翔平 日本 2022年 作家蔵
《しろの くろの かたち 2022》小林千紗 日本 2022年 作家蔵

「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」はサントリー美術館(六本木)で6月25日(日)まで。古今東西の特色ある吹きガラス作品、現代のガラス作家の作品、さらには本展にあわせて実施された技法研究の成果をもとに、職人たちの技や創意工夫に迫ります。詳しくはプレビュー記事をご覧ください