特別拝観「東寺のすべて」10月9日から31日まで 空海直筆の国宝「風信帖」や国宝「両界曼荼羅図」 2007年以来の灌頂院では小松美羽さんの《ネクストマンダラ-大調和》

弘法大師空海に託された国家鎮護の密教寺院「東寺(教王護国寺)」の誕生(823年)から今年は1200年。10月9日から31日まで京都市南区の東寺境内で、普段は入れない国宝「五重塔」の開扉や空海直筆の国宝「弘法大師尺牘(風信帖)」の公開などの特別拝観「東寺のすべて」が行われます。4月18日に東寺で報道発表会が行われました。

10月の特別拝観は、講堂に安置の「空海の立体曼荼羅」はもちろん、現存最古の国宝「両界曼荼羅図」の公開、一般拝観では扉が閉じられている国宝「弘法大師坐像」の厨子が終日開扉されるなど、「東寺のすべて」の名にふさわしい豪華な内容です。

東寺(教王護国寺)の飛鷹全隆長者は「お大師さま(空海)の息吹を感じていただきたい」と話していました。

飛鷹全隆東寺長者(中央)、三浦文良執事長(左)、小松美羽さん(右)

注目の一つは、真言宗の最高法儀「後七日御修法みしほ」が行われる「灌頂院」(重要文化財)が2007年以来の拝観可能となること。灌頂院ではアーティストの小松美羽さんが昨年、東寺の食堂じきどうに籠もり描いた《ネクストマンダラ – 大調和》が奉納され、特別公開されます。
(読売新聞デジタルコンテンツ部美術展ナビ編集班 岡本公樹)

真言宗立教開宗1200年記念 特別拝観「東寺のすべて」
教王護国寺(東寺)(京都市南区九条町1番地)
会期:2023年10月9日(月・祝)~10月31日(火)
拝観時間:午前9時~午後5時(拝観受付は午後4時まで)
拝観料:一般2000円(1800円)、高校生1500円(1300円)、中学生以下1000円(800円)
※スマートフォンで聴ける無料音声ガイド付き ※(  )内は20人以上の団体料金
詳しくは、特別拝観の公式サイト