【次回の日曜美術館】再放送「重要文化財の秘密 知られざる日本近代美術史」Eテレ 23日朝放送

【次回のEテレ・日曜美術館】
<朝>
「重要文化財の秘密 知られざる日本近代美術史」
放送時間:4月23日(日) 午前9:00~9:45
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文化財保護法に基づいて国がその価値を認めて指定する重要文化財。美術工芸分野の重要文化財は1万件を超えます。しかし、そのうち明治以降の絵画・彫刻・工芸となると、実はわずか68件を数えるのみです。
制作から時代が経っておらず、絶対的な文化財としての評価が固まり切らない中で重要文化財に指定された作品たちは、どのような評価を経て、指定されるに至ったのでしょうか? 誰もが一度は目にしたことのある傑作の知られざる物語をひもときます。(初回放送日: 2023年4月2日)
<夜>
「よみがえる伝説の画聖・明兆」
放送時間:4月23日(日) 午後8:00~8:45
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かつて雪舟と並び「画聖」と称せられた伝説の絵師がいます。京都五山に列し、紅葉の名所として名高い東福寺の絵仏師であった吉山明兆(1351〜1431)です。近代になって明兆の名は急速に忘れられましたが、いまあらためて注目されています。江戸画壇の本流・狩野派に大きな影響を与えたばかりか、雪舟のアヴァンギャルドな画風も明兆に由来することが明らかになりつつあります。
東福寺の巨大伽藍を飾る大作を次々に描いた明兆は、当時最新の中国の画法を身につけたばかりか、従来にない大胆な墨線を用いて、日本の絵画に新たな表現を切り開きました。
明兆が忘却された背景には、近代の美術史研究が宗教画でなく世俗画に偏ったこともありますが、作品そのものが公開される機会が少なかったことが大きいと考えられています。
明兆が制作に3年を費やした「五百羅漢図」は、1幅あたり10人、全50幅に500人の羅漢を配した大作にして代表作ですが、この14年間は修復を施され、見ることができませんでした。
さらに江戸時代まで誰もが知っているというほど有名だったという「大涅槃図」は縦12メートルもの巨大が画幅ですが、これも長らく修理中でした。これらの修理が昨年完了、今年ようやく公開されます。
「五百羅漢図」の修理後初公開となる特別展「東福寺」を機に、注目を集める画聖・明兆の世界と魅力を伝えます。(初回放送日: 2023年4月16日)
(読売新聞デジタルコンテンツ部)