【開幕】「大阪の日本画」東京ステーションギャラリーで6月11日まで 大阪の基層にある文化の厚みを実感

東京ステーションギャラリーで開幕した「大阪の日本画」。前日に開催された内覧会で取材しました。最初に紹介したのはひときわ印象的な中村貞以の《失題》。こうした個性的で自由な作品が次々に現れます。市民文化で栄えた近代大阪の街の息吹が伝わってきます。
大阪の日本画 |
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東京会場:東京ステーションギャラリー |
会期:2023年4月15日(土)~6月11日(日) 前期展示:4月15日~5月14日、後期展示:5月16日~6月11日 |
休館日:月曜日(ただし5/1、6/5は開館) |
開館時間:10:00~18:00 ※金曜日は20:00まで開館 ※入館は閉館30分前まで |
観覧料:一般1,400円 高校・大学生1,200円 |
詳しくは(https://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202304_oosaka.html)へ。 |
大阪会場:大阪中之島美術館 (大阪市北区中之島 4-3-1) |
会期:2023年1月21日(土)~4月2日(日) |
華やかに着飾った大店の娘たちと対照的なひとりの少女。島成園の《祭りのよそおい》は繁栄とその影という大阪の街の日常を鮮やかに切り取りました。成園の眼差しに共感してしまいます。

一見、地味ながら見どころに是非挙げたいのが「船場派−商家の床の間を飾る画」のコーナー。さりげなく、趣味がよく、しかも鮮やかな技巧を感じる作品の数々です。豊かな市民に支えられた大阪の画家たちは、公募展で腕を競う方向にあまり進まなかったと聞かされ納得です。



北野恒富、菅楯彦ら巨匠の作品はもちろん見事。木谷千種ら女性画家の層も厚いのです。




「大阪の日本画」展は東京ステーションギャラリーで6月11日(日)まで。大阪の基層にある豊かな文化を改めて感じることができる展覧会です。