ゴールデンウィークのオススメ展覧会40選【閉幕順】 東福寺、燕子花図、ダムタイプ、ルーヴル美術館など

2023年のGWは4月29日(土・祝)と30日(日)が連休で、5月1日(月)と2日(火)は平日、3日(水・祝)から7日(日)までの5連休となってます。東福寺展、細川の名刀たち展、買上展などがGWで閉幕するほか、ゴールデンカムイ展北海道会場など4月に開幕の注目展など、話題の展覧会・美術展が全国でたくさんあります。閉幕順に、美術展ナビ編集班が絶対に行きたい、見たいものを40セレクトしました。ゴールデンウィークのスケジュール立てにご活用ください。(読売新聞美術展ナビ編集班)
【5月7日まで】
1 特別展「東福寺」(東京国立博物館)
京都の禅寺、東福寺の初の本格的な展覧会が東京国立博物館平成館で5月7日まで開催されています。
2 「揃い踏み 細川の名刀たち」(永青文庫)
稀代の刀剣コレクターとしても知られる永青文庫の設立者・細川護立のコレクションから、約8年ぶりに国宝の刀、全4口(古今伝授の太刀など)が勢ぞろい。また、重要文化財、重要美術品の刀剣・刀装金具もすべて公開されます。「揃い踏み 細川の名刀たち―永青文庫の国宝登場―」が東京・目白台の永青文庫で5月7日まで開催中。予約制です。
3 「買上展」(東京藝術大学大学美術館)
「買上展 藝大コレクション展2023」が東京藝術大学大学美術館(東京・上野)で5月7日まで開かれています。横山大観らの巨匠から現代アートまで、東京藝術大(前身の東京美術学校含む)が卒業生らから買上(かいあげ)した優品が並び、日本の近代美術史も展観できます。
4 「いにしえが、好きっ!」国立歴史民俗博物館
「いにしえが、好きっ!-近世好古図録の文化誌-」が国立歴史民俗博物館(千葉・佐倉市)で5月7日まで開催されています。江戸時代のアンティーク好きコレクターが約2400のお宝を絵で記録した図録を現代の研究者らが調べていったところ次々と”発見”された実物などが展示。知的冒険にぴったりです。
【5月14日まで】
5 「重要文化財の秘密」(東京国立近代美術館)
1952年12月に開館した東京国立近代美術館の開館70周年を記念して、明治以降の絵画・彫刻・工芸のうち、重要文化財に指定された作品のみで構成する展覧会が開かれます。日本の近代美術の魅力を再発見する機会となる「重要文化財の秘密」は東京国立近代美術館(竹橋)で、5月14日まで開催されています。竹内栖鳳の「絵になる最初」(5/2~14)など展示替えも多いので、リピートしても新たな出会いがありそうです。
6 「ダムタイプ|2022: remap」 (アーティゾン美術館)
「ダムタイプ|2022: remap」はアーティゾン美術館(東京・京橋)で5月14日まで開催されています。日本のアート・コレクティブの先駆け的な存在であるダムタイプは、1984年の結成時から一貫して、身体とテクノロジーの関係を独自な方法で舞台作品やインスタレーションに織り込んできました。先日亡くなった坂本龍一さんを新たなメンバーに迎え、第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示で発表した新作《2022》を、帰国展として再構成して紹介する展覧会です。
7 「国宝・燕子花図屏風 -光琳の生きた時代 1658~1716」(根津美術館)
毎年、庭園のカキツバタが咲き誇るGW期に根津美術館で披露される尾形光琳の代表作、国宝「燕子花図屏風」。2023年は光琳の生きた時代(1658~1716年)をテーマに、燕子花屏風が登場した時代を紹介します。4月15日~5月14日まで。オンライン事前予約制です。
8 世界遺産登録10周年記念「富士と桜 ―北斎の富士から土牛の桜まで」(山種美術館)
「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」が2013年に世界遺産に登録されて10周年。山種美術館(東京・広尾)で、富士山を描いた日本画と浮世絵を中心に同じく日本の象徴である桜を題材とした日本画をあわせ、10周年を祝う特別展が5月14日まで開催されています。
【5月21日・23日まで】
9 「親鸞 生涯と名宝」 (京都国立博物館)
浄土真宗を開き、今なおその魅力あふれる教えで多くの人を惹きつけてやまない親鸞聖人(1173~1262年)は、2023年に生誕850年の節目を迎えます。今展では京都西本願寺・東本願寺、三重専修寺などの所蔵する親鸞ゆかりの名宝、約170件が集結。国宝11件、重要文化財約70件を含む史上最大規模の親鸞展として、日本の仏教史に偉大な足跡を残した巨人の歩みを紹介します。京都国立博物館で5月21日まで開催中。
10「ゴールデンカムイ展」(北海道・丸井今井札幌本店)
「ゴールデンカムイ展」が聖地・北海道でも開催されます。丸井今井札幌本店 大通館9階 催事場で2023年4月28日~5月21日まで。
11 岩佐又兵衛 極彩色ワールド 重文 『浄瑠璃物語絵巻』MOA美術館
「岩佐又兵衛 極彩色ワールド 重文 『浄瑠璃物語絵巻』」がMOA美術館(静岡県熱海市)で5月23日まで開催されています。
12「安宅コレクション名品選101」泉屋博古館東京
国宝「油滴天目 茶碗」や国宝「飛青磁 花入」などの安宅コレクションの名品を東京で見ることができる貴重な展覧会「大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101」が泉屋博古館東京で5月21日まで開催されています。
13「棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」(富山県美術館)
2023年に生誕120年を迎える版画家、棟方志功(1903―1975年)。その足跡を振り返る「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」が富山県美術館で5月21日まで開催されています。
【5月28日まで】
14 特別展「毒」大阪市立自然史博物館
毒の悪いところも良いところも、隅々まで科学的に理解できる毒展は5月28日まで大阪市立自然史博物館 ネイチャーホールで開催されています。
15 「大蒔絵展」徳川美術館
3館共同開催もいよいよ最後「大蒔絵展 ―漆と金の千年物語」徳川美術館(名古屋市)で4月15日から5月28日まで開催。国宝14件を含む各時代の名品で知る蒔絵の世界は必見です。
16「江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし」展 太田記念美術館
会場のあっちもこっちも猫ばかり!「江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし」展が太田記念美術館(東京・表参道)で5月28日まで開催。月曜のほか4月26-28日も展示替えで休館なのでご注意ください。
【6月4日まで】
17「明治美術狂想曲」(静嘉堂@丸の内)
「美術」が産声をあげた明治時代、現代でも色あせない明治美術の魅力を静嘉堂文庫美術館のコレクションを通して紹介する特別展「明治美術狂想曲」が静嘉堂@丸の内で6月4日まで開催されています。国宝「曜変天目(稲葉天目)」も引き続き展示。
18 特別展「コレクションの20世紀」(名古屋市美術館)
名古屋市美術館で特別展「コレクションの20世紀」が4月15日~6月4日まで開かれます。開館35周年を迎える名古屋市美術館が8,000点を超えるコレクションから、モディリアーニの《おさげ髪の少女》をはじめ、横山大観、藤田嗣治、三岸好太郎など、選りすぐりの約100点を紹介します。
19「アルフォンス・ミュシャ展」八王子市夢美術館
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家、アルフォンス・ミュシャ(1860~1939年)の特別展「アルフォンス・ミュシャ展」が八王子市夢美術館で6月4日まで開催されています。パリ時代の華やかなポスター画など00点余りが展示。
20「ゴッホ・アライブ」兵庫県立美術館ギャラリー棟
世界を巡回し、850万人以上を感動させた新感覚の没入型展覧会「ゴッホ・アライブ」が神戸市の兵庫県立美術館ギャラリー棟で6月4日まで開催。壁面にゴッホの作品が次々と映写されます。流れる音楽とともに、ゴッホの作品の世界観を浴びるように体感できます。
21「若冲と一村 -時を越えてつながる-」岡田美術館
開館10周年記念展 第1部「若冲と一村 -時を越えてつながる-」が箱根の岡田美術館で6月4日まで開催されています。伊藤若冲と田中一村という時代の違う2人の画家の美術館での取り合わせに注目です。6月4日まで。
【6月11・12日まで】
22「ルーヴル美術館展 愛を描く」(国立新美術館)
ルーブル美術館の膨大なコレクションからヴァトー、ブーシェ、フラゴナール、ジェラール、シェフェールなどの精選された70点余りの絵画を通して、「愛」の表現の諸相をたどる展覧会「ルーヴル美術館展 愛を描く」が6月12日まで国立新美術館で開催されています。
23「憧憬の地 ブルターニュ」(国立西洋美術館)
フランス北西部、大西洋に突き出た半島を核としたブルターニュ地方は、古来より特異な文化圏を形成していました。そんなブルターニュに魅せられた画家たちの作品が一堂に会する「憧憬の地 ブルターニュ」が、国立西洋美術館(東京・上野)で6月11日まで開催されています。
24「ブルターニュの光と風」SOMPO美術館
SOMPO美術館(東京・西新宿)でも「ブルターニュの光と風」展が6月11日まで開催されています。
25 NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」(三井記念美術館)
NHK大河ドラマ公式の「どうする家康展」が4月15日から6月11日まで東京の三井記念美術館で開催されます。国宝やドラマでおなじみの金色の甲冑の現物も展示。
26「大阪の日本画」 (東京ステーションギャラリー)
近代大阪の日本画が一堂に会する史上初の大規模展「大阪の日本画」が、4月15日~6月11日、東京ステーションギャラリーで開催されます。
27「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見」 (国立工芸館)
ポケモンと工芸、正面切って出会わせたとしたらどんな「かがく反応」が起きるだろう――。人間国宝から若手まで20人の工芸作家が多種多様な素材と技法で本気でポケモンに挑む「ポケモン×工芸展—美とわざの大発見—」が6月11日まで、国立工芸館(金沢市)で開かれています。
【6月18日まで】
28「幕末土佐の天才絵師 絵金」(あべのハルカス美術館)
謎の天才絵師とも呼ばれる土佐の絵師・金蔵は、幕末から明治初期にかけて数多くの芝居絵屏風などを残し、「絵金さん」の愛称で、地元高知で長年親しまれてきました。1970年前後には一大ブームとなりましたが、絵金の大規模な展覧会は、この半世紀ほど高知県外では開催されてきませんでした。「幕末土佐の天才絵師 絵金」は大阪のあべのハルカス美術館で4月22日から6月18日まで開かれます。
29「WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-」(グランフロント大阪)
香取慎吾の個展「WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-」がグランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボで4月20日から6月18日まで開催されます。
30「スイス プチ・パレ美術館展」北九州市立美術館
「スイス プチ・パレ美術館展 ルノワール、ユトリロから藤田嗣治まで」が北九州市立美術館で4月22日から6月18日まで開催されます。
31「恐竜博 2023」(国立科学博物館)
美しき鎧竜「ズール」の全身化石が日本初公開、大迫力のティラノサウルスの骨格化石も。「恐竜博2023」が国立科学博物館(上野)で、6月18日に開催されています。
【6月25日・27日まで】
32「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」 森アーツセンターギャラリー
ディズニー・アニメーションの世界を没入体験できる「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」が森アーツセンターギャラリーで4月29日に開幕します。6月27日まで。
33「佐伯祐三―自画像としての風景」(大阪中之島美術館)
大阪、東京、パリの3つの街に生き、短い期間ながらも、鮮烈な作品を残した画家、佐伯祐三(1898~1928年)の15年ぶりの大回顧展です。日本最大級の質と量を誇る大阪中之島美術館の佐伯祐三コレクションを中心に、代表作が一堂に集まります。大阪中之島美術館で4月15日~6月25日に開催されます。
34「大名茶人 織田有楽斎」(京都文化博物館)
織田信長の実弟で、大名茶人として名高い織田有楽斎(1547~1621年)。400回遠忌にあたり、正伝永源院の寺宝を中心に有楽斎の人物に迫る「大名茶人 織田有楽斎」展が4月22日~6月25日まで京都文化博物館で開催。
35「ジョルジュ・ルオー」展 パナソニック汐留美術館
かたちも色も魅力的!「ジョルジュ・ルオー - かたち、色、ハーモニー -」がパナソニック汐留美術館で6月25日まで開催中。
36「吹きガラス」展 サントリー美術館
吹きガラスならではの表現を生み出した作り手の〈技〉に注目する展覧会「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」がサントリー美術館(東京・六本木)で4月22日から6月25日まで開催されます。
7月以降も開催
37「マティス展」 (東京都美術館)
ポンピドゥー・センターから名品約150点を紹介する「マティス展」が東京都美術館で4月27日から8月20日まで開催されます。
38「部屋のみる夢 ボナールからティルマンス、現代の作家まで」ポーラ美術館で
箱根・ポーラ美術館で、7月2日まで「部屋のみる夢 ボナールからティルマンス、現代の作家まで」が開催されています。
39「衝動の爪あと」 岡本太郎記念館 7月9日まで
「展覧会 岡本太郎」やタローマンの興奮さめやらぬ太郎ファン必見の企画展「衝動の爪あと」が岡本太郎記念館(東京・南青山)で7月9日まで開催されています。
40「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」(森美術館)
森美術館(六本木)の開館20周年を記念する現代アートを様々な観点から学び、楽しめる展覧会が4月19日~9月24日に開かれます。50組を越える現代アーティストたちが展開する「学びの場」とは、いったいどうなるのでしょうか。
(読売新聞美術展ナビ編集班)