来年の大河ドラマ「光る君へ」 第3次キャスト発表 秋山竜次さん、佐々木蔵之介さん、黒木華さんら

来年の大河ドラマ「光る君へ」の第3次となるキャスト発表が20日、行われました。主役の紫式部(まひろ、吉高由里子さん)、そして式部のソウルメイトである藤原道長(柄本佑さん)を取り巻く個性的な顔ぶれです。

■道長の嫡妻
源倫子(みなもとのともこ)/黒木華
【登場人物紹介】
藤原道長の嫡妻。左大臣家の姫で、宇多天皇のひ孫。おおらかさと強さを併せ持つ女性。道長の出世の道を支え、ともに歩む。紫式部(まひろ)とも交流があり、不思議な関係が築かれていく。


【本人コメント】
藤原道長の嫡妻・源倫子のお話をいただいたとき、「このドラマでの彼女は一見くったくのないお嬢様に見えるが、実は周囲が見えていて、本当の意味で統率力のある女性」と伺いました。
久々の大河ドラマの出演ですし、連続テレビ小説「花子とアン」以来の共演となる吉高さんとのお芝居も楽しみにしています。藤原道長の嫡妻として、紫式部とはまた違った関係を築いていくさまを見ていただけるとうれしいです。倫子の持つ明るさや強さを、ユーモアをもって表現できればと思います。

■道長のもう一人の妻
源明子(みなもとのあきこ)/瀧内公美
【登場人物紹介】
藤原道長のもう一人の妻。父の源高明が政変で追い落とされ、幼くして後ろ楯を失った。夫を愛するが、立場は嫡妻の倫子に及ばず、紫式部(まひろ)の存在にも鬱屈がたまっていく。


【本人コメント】
源明子という実在した女性を演じることになりました。制作者のみなさまからは、役柄のヒントは源氏物語でいう”六条御息所”と、現段階では言われております。
なんというか、よく言えば奥深い、はっきり言えば”おどろおどろしい”女がやってきたなと思いました。まだ台本をいただいてないのでどうなるかはわかりませんが、年月をかけてひとりの人間を演じますので、今までに感じたことのない感情の積み上がりがあるんじゃないかな、と。役とともに生きていくのが今から楽しみです。大石静さんが紡いでくださる言葉を話すことが今から楽しみでなりません。明子さんをしっかり奥深く全うしたいです。

■道長の先輩
藤原実資(ふじわらのさねすけ)/秋山竜次
【登場人物紹介】
藤原小野宮流の当主。有職故実(政治や儀式のしきたり)に詳しく学識がある。正義と筋道を重んじると同時に、プライドが高い頑固者でもある。道長にとっては尊敬しつつも煙たい存在。


【本人コメント】
藤原実資さんの役をやらせていただくことになりました。個人的に実資さんは歴史の授業でも習った記憶がなく、ネタでもやったことがありません。
ですが藤原道長さんの先輩にあたり、大変ユニークでなかなかやり手な方だったと聞いてワクワクしています。僕に実資さんが務まるのか心配ですが一生懸命やらせていただきます。コントキャラみたいになっちゃわないか心配ですが、、

■一条朝の四納言
藤原公任(ふじわらのきんとう)/町田啓太
【登場人物紹介】
時の関白の息子。道長とは同い年で、友情を育むが、出世レースが進むにつれ関係が変化する。音曲、漢詩、和歌など文化面に秀でており、紫式部(まひろ)の源氏物語に興味を持つ。


【本人コメント】
藤原公任は和歌や漢詩の第一人者であり多芸多才。関白の父と、天皇に繋がる血筋の母をもつサラブレッド。そして、藤原道長の学友でライバルであった人物というイメージがあります。また、実はまひろが紫式部と呼ばれるようになったきっかけをつくった…かもしれないとの逸話も。
美意識と言語遊戯の世界で性別関係なく交流を楽しんでいたというところに、約 1000 年も前の時代なのになにか現代とも繋がる感覚があったのではと、距離が近づく感覚がありうれしくなりました。今作でどんな藤原公任を演じていけるのか楽しみでなりません。必死に寄り添っていきたいと思います。

■一条朝の四納言
藤原斉信(ふじわらのただのぶ)/金田哲
【登場人物紹介】
道長、公任とともに青春時代を過ごす。道長の長兄・道隆のもとに仕えるも、道長が出世しはじめると、変わり身の早さを見せ、腹心として地位を築いていく。清少納言とも交流がある。


【本人コメント】
藤原斉信は紫式部の上司であり、清少納言好みの貴公子。そして花形の近衛中将で人気者。さらには若いころから切れ者で道長の側近として政治、文化面を支えたのちに「一条朝の四納言」の 1 人まで登り詰めたスーパーエリートボーイという印象です。震えております。身が引き締まる思いであります。しかし気負わず自分の中にある気品、華、インテリジェンスを総動員して約 1000 年前の京都に行って参りたいと思います。

■一条朝の四納言
藤原行成(ふじわらのゆきなり)/渡辺大知
【登場人物紹介】
道長よりも6歳下。道長政権下で蔵人頭に抜擢されると、細やかな気遣いで実務に能力を発揮、欠かせない存在として支え続ける。文字の美しさでは右に出る者がおらず、もてはやされた。


【本人コメント】
藤原行成は書の達人でありながら、道長の良き相談役としても才能を発揮していた人物です。そして実務に有能すぎて、なかなか出世させてもらえなかったという話を伺いました。それを聞いてしまうと不安でいっぱいになりますが、平安時代という、まだまだ明らかになっていないことの多い時代の物語に参加できることはとても楽しみです。自分なりの行成を、平安の風を想像しながら、人間味あるかたちで描けたらと思っております。

■一条朝の四納言
源俊賢(みなもとのとしかた)/本田大輔
【登場人物紹介】
妹は道長の妻・明子。父の高明を政変後に失うも、持ち前のバランス感覚で地道に出世する。当初は道隆に仕えていたが、道長に権力が移るのを冷静に見定め、頭角を現していく。

【本人コメント】
一条帝 四納言の 1 人、源俊賢役を務めさせていただきます。人物を調べてみると、処世術、才知に長けていて、バランス感覚に優れ、冷静かつ切れ者。誠実な部分もあり、ミステリアスな部分もあり、僕なりの解釈は、「ででで?本当はどうなの?」です。今はただ、ワクワクしております。正直に心が動くように精一杯努めさせていただきます。楽しく弾んで挑みたいと思います。

■倫子の父/左大臣
源雅信(みなもとのまさのぶ)/益岡 徹
【登場人物紹介】
倫子の父。藤原氏の勢いには一歩譲るが左大臣に上りつめる。愛娘の倫子を入内させるべきか悩むが機を逃す。思いがけず、ライバルの藤原兼家の三男・道長を婿に迎えることに。


【本人コメント】
世界最古の長編小説といわれる「源氏物語」。その作者である紫式部という女性がどういう人生を歩んだか、大石静さんがどんなドラマを見せてくれるのか、とても興味があり、楽しみです。登場人物の1人として、想像力をかきたてて、その中で生きてみたいと思います。

■倫子の母
藤原穆子(ふじわらのむつこ)/石野真子
【登場人物紹介】
雅信の妻で倫子の母。紫式部(まひろ)には遠縁にあたる。倫子をのびのびと育て、穏やかな家庭を築いている。三男坊である道長の才をいち早く見抜き、娘婿にと後押しする。


【本人コメント】
藤原穆子を演じさせていただきます。きちんと自分の意見を夫に言える妻としてまた、母として愛情深い女性と感じております。大河ドラマはたくさんのキャスト、大勢のスタッフの方々と共に創っていく壮大なドラマ。一員になれましたこと、心からうれしく、楽しみにしております。

■公任の父/関白
藤原頼忠(ふじわらのよりただ)/橋爪 淳
【登場人物紹介】
兼家のライバル。公任の父。娘を円融天皇に入内させるも皇子を得られず、政治的な力を持てなかった。兼家が辣腕を振るいはじめるとさらに押され、名ばかりの関白になる。


【本人コメント】
大石先生が命を吹き込む平安時代の人物「頼忠」があたかもそこにいるかのように生きることが出来たら面白いだろうなぁと思っています。どんな言葉をしゃべり、どんな行動をする人なのか、そこから見えてくる頼忠の在り方を見つめながら頼忠を生きたいと思います。

■紫式部(まひろ)の夫
藤原宣孝(ふじわらののぶたか)/佐々木蔵之介
【登場人物紹介】
紫式部(まひろ)の父・為時とは職場の同僚で同年配の友人どうし。世知に長け、鷹揚な性格の男性。まひろのことは幼い頃から知っており、よい話し相手となって温かく見守る。


【本人コメント】
紫式部は藤原宣孝と結婚し、一女を授かるも僅か2年数ヶ月で宣孝が病に倒れ逝去。夫の死後「源氏物語」の執筆、とあります。二人の出会いや、短いですが夫婦として過ごした時間に想像を膨らませています。
今作での藤原宣孝は「世渡り上手で華やか、押しの強いキャラ」らしく、あぁ、これは絶対オモロい演じ甲斐のある役になるなと直感しています。

(美術展ナビ編集班 岡部匡志)