【プレビュー】「ゴッホと静物画ー伝統から革新へ」 ゴッホの名作25点、他の巨匠の静物画とともに味わう SOMPO美術館で10月17日開幕

フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》1880年 SOMPO美術館

ゴッホと静物画-伝統から革新へ
会場:SOMPO美術館(東京・西新宿)
会期:2023年10月17日(火)~ 2024年1月21日(日)
開館時間:午前10時~午後6時(最終入館は午後5時30分まで)
休館日:月曜日
アクセス:新宿駅西口より徒歩5分
詳しくは、美術館のホームページ

フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~1890)は何を学び、何を伝えたのか。本展覧会では、名だたる画家たち(クラウス、ドラクロワ、マネ、モネ、ピサロ、ルノワール、ゴーギャン、セザンヌ、ヴラマンク、シャガールなど)の静物画とともにゴッホ作品を紹介します。ゴッホが生涯に描いた油彩画850点のうち、静物画は170点ほどと言われています。画家が主観で描ける静物画を描くことで、ゴッホは独自のスタイルを身につけました。

フィンセント・ファン・ゴッホ《麦わら帽子のある静物》1881年 クレラー=ミュラー美術館、オッテルロー © 2023 Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands
© Photography Rik Klein Gotink, Harderwijk

国内外24か所からの出展作品全69点のうち、25点がゴッホによる油彩画です。《麦わら帽子のある静物》はゴッホ最初期の静物画で、油彩画に取り組み始めた時期の作品です。

フィンセント・ファン・ゴッホ《赤と白の花をいけた花瓶》1886年 ボイマンス・ファン・ブーニンヘン美術館 Museum Boijmans Van Beuningen, Rotterdam / Creditline photographer: Studio Tromp, Rotterdam

ゴッホが花の静物画を数多く描くようになるのは、パリ滞在中(1886~1887年)のこと。モデル代の不足という経済的な理由に加え、色彩の研究のために花の静物画に取り組んでいました。

フィンセント・ファン・ゴッホ《アイリス》1890年 ファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団) Van Gogh Museum, Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)

《アイリス》は《ひまわり》とならぶ静物画の代表作。構図や色の対比など、《ひまわり》との関係をうかがわせる作品と言えます。

ゴッホの歩みをたどるとともに、美しい花々を愛でることが好きな方も楽しめ展覧会です。

(美術展ナビ編集班  岡部匡志)