「春子と節子 “女流”画家を超えて」 長谷川春子と三岸節子、ジェンダー平等の闘い 戦争で袂分かつ BS1で3月7日放送

長谷川春子(右・洋服)と三岸節子(左・和服)

【番組タイトル】春子と節子 “女流”画家を超えて
【放送日時】BS1 2023/03/07(火) 20:00~21:49
20:00~20:50(前編)
21:00~21:49(後編)
(※途中20:50~21:00 BSニュース)
(再放送:BS1で3月8日(水)9:00~)

女性洋画家の先駆者的存在である2人の歩みを通じて、戦前、戦中、戦後のジェンダーをめぐる当事者たちの闘いをみつめます。
出演:大石芳野さん(写真家)、吉良智子さん(美術史家)、尾形明子さん(文芸評論家)、尾形純さん(修復家・画家)ほか
語り:玉城ティナ(女優)
朗読:森田美由紀アナウンサー 中川緑アナウンサー

三岸節子「自画像」1925年
二十歳の時に描いた自画像。画家として生きていく決意を込め描かれました

洋画家・長谷川春子と三岸節子。画壇でも家庭でも女性は男性の下に置かれていた戦前、ふたりは姉妹のように手を取り合って女性画家の地位向上に力を注ぎました。

長谷川春子(洋服の女性)と三岸節子(和服の女性)。戦前生まれの二人の女性画家は、親友同士手を取り合い、男性社会の画壇の壁に挑みましたが、軍への協力を巡り決別します。

だが戦争が始まると、春子は戦争に協力する絵を描くことで女性画家の地位を上げようとし、節子はそれを拒否したことでふたりは決別。二人は対照的な人生を歩むことになります。

「大東亜戦皇国婦女皆働之図 秋冬の部」 (靖国神社 遊就館所蔵)
三岸節子93歳の絶筆「さいたさいたさくらがさいた」(1998)と向き合う 写真家・大石芳野さん

写真家・大石芳野さんが、二人の女性画家の生涯を通して、日本におけるジェンダー平等の闘いをたどります。

長谷川春子の絶筆「源氏物語絵巻」より「朧月夜」(おぼろづきよ)を描いた1枚
写真家・大石芳野さんが、戦中・戦後の激動の時代を生きた女性画家たちの人生を探る。

この春、NHKと在京民放6局(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ、TOKYO MX)は連携し、国連が定める「国際女性デー」(3月8日)にあわせて、女性の体と心や、生き方について考える情報を集中発信する連携キャンペーン「#自分のカラダだから」を展開します。今回の「春子と節子 “女流”画家を超えて <前編>」もその一環として放送されます。

2月末から4月にかけて、NHKではハッシュタグ「#自分のカラダだから」「#BeyondGender」を掲げて、女性の健康や生き方をめぐる課題や解決のヒントを放送やインターネットを通じて紹介します。NHKの取り組みについてはホームページ(https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0029/topic106.html)へ。

(美術展ナビ編集班 岡部匡志)