「史上最大規模」のフェルメール展 アムステルダム国立美術館 akemiさんレポート

オランダのアムステルダム国立美術館で、「史上最大規模」のフェルメール展を開催中です。約35点とされるフェルメールの現存作品のうち、実に28点を揃えた空前の展覧会。世界の美術ファン垂涎の内容です。会期は2月10日から6月4日まで。「美術展ナビ」でおなじみのきもの好きライター、akemiさんが現地を訪れました。どんな様子だったのか報告してもらいました。
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こんにちは!ライターのakemiです。世界的話題のフェルメール展と、レンブラントの《夜警》などを観るために2月下旬、オランダを旅行しました。
アムステルダム国立美術館前です。フェルメール展の予約時間より早めに来て周辺を散策しました。
美術館には《牛乳を注ぐ女》《婦人と召使い》《赤い帽子の女》などをあしらった巨大なポスターが掲示されていました。ほんの一部分だけでもあの作品!と分かります。さすがフェルメールです。
街中にフェルメール展のポスターが掲示されていて、否応なく盛り上がってしまいます。
さあ、ついにやって来ました。
こちらはフェルメール展エントランス前の掲示。フェルメール展と一般の常設展の入り口は分かれています。フェルメール展は事前予約した人しか入れず、当日券はありません。チケットは開幕直後に会期末まで完売しました。
受付で渡されるリストバンドをつけて入場。足元のガイドラインに従って進みます。展示室の入り口が見えてきました。いよいよです。
会場です!こんな雰囲気です。エントランスのデザイン、作品に登場するあの窓ですね。これだけで気分がアガリました。
まず《デルフトの眺望》と《小路》が展示されていました。会場内はそれなりに混雑していますが、少し待てば最前列で鑑賞できました。人数を制限しているので、混乱するほどではありません。
28点もの作品と向き合えて、素晴らし過ぎて言葉がありません。

歴史的な名作が次々と。

《信仰の寓意》、《ヴァージナルの前に座る女》、《窓辺で手紙を読む女》と最近、日本でお目にかかった作品とも再会。嬉しさもひとしおでした。上野の国立西洋美術館でおなじみの《聖プラクセディス》も来ています。顔見知りに外国でお会いしたみたいでした。




個人的なお話で恐縮ですが、《デルフトの眺望》、《天秤を持つ女》、《フルートを持つ女》を初めて見ることができました。それを目指してきた訳ではありませんが、コンプリートも夢ではないかも?



鑑賞の方々はとにかく熱心。食い入るように見つめてしばらく動かない人もいました。やはり人気作品(《真珠の耳飾りの少女》、《牛乳を注ぐ女》など)の前は人だかりでした。



来場者は欧州の方々が多い印象で、アジア系らしい方は意外と少なかったです。まだコロナ禍の影響でしょうか。とにかく圧倒的な展示でした。


ちなみに今回の着物のコーディネイトです。「初めて着物を見た!」と女性から声をかけられました(笑)。自分以外、着物姿の方を見かけることはなかったです。(おわり)
【ライター・akemi】
きものでミュージアムめぐりがライフワークのきもの好きライター。
きもの文化検定1級。Instagramできものコーディネートや展覧会情報を発信中。コラム『きものでミュージアム』連載中(Webマガジン「きものと」)。
フェルメール展はブルー系でまとめました。濃紺の小紋に名物裂文様の帯。
2011年Bunkamura ザ・ミュージアムの「フェルメールからのラブレター展」で購入した《手紙を読む青衣の女》の限定チャームを帯飾りに付けました。