【開幕】吉野石膏の二大コレクションを初めて同時公開 「本と絵画の800年 吉野石膏所蔵の貴重書と絵画コレクション」(東京・練馬区立美術館)

「本と絵画の800年 吉野石膏所蔵の貴重書と絵画コレクション」が練馬区立美術館で開幕しました。
この展覧会は、建材メーカーとして知られる吉野石膏株式会社が長年収集してきた絵画コレクションと、吉野石膏美術振興財団のアートライブラリーが有する貴重書のコレクションより、絵画と本との結びつきに注目して構成されています。
コレクションの大テーマの一つに「中世彩飾写本から近代のアーティスト・ブックに至る、ヨーロッパの美しい本の歴史をたどる」というものがあり、西洋美術や日本美術の画家たちが出版事業にどう関わってきたのかを知る貴重な資料の数々も蒐集しています。
本展では、12世紀から20世紀まで、それぞれ同時代の書物と絵画約200点を展示。写本から印刷本への時代の変遷、美しい本づくりを目指した小規模な出版事業体が生まれた西洋での流れ、そのなかで生まれた画家カミーユ・ピサロの息子であるリュシアン・ピサロが設立したエラニー・プレスの美しい本たち……。エラニー・プレスのコレクションは国内随一を誇るとのこと。資料性だけでなく、本という“作品”の美しさも必見です。
同館では、絵本作家をはじめ本ともかかわりの深い展覧会を多く開催しており、さらに今後、練馬区立美術館および貫井図書館の改築が予定されています。両分野が関わり合いながら歩んできた800年に及ぶ歴史を味わうことで、美術と本(図書)との連携を重んじている施設の未来も感じ取れるかもしれません。
会期中、一部展示替えがあります。4月16日まで。
本と絵画の800年 吉野石膏所蔵の貴重書と絵画コレクション
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会期
2023年2月26日(日)〜4月16日(日) -
会場
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観覧料金
一般1,000円、高校・大学生および65~74歳800円、中学生以下および75歳以上無料
障害者(一般)500円、障害者(高校・大学生)400円など
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休館日
月曜日
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開館時間
10:00〜18:00 ※入館は17時30分まで - カレンダーへ登録