【プレビュー】「民藝 MINGEI― 美は暮らしのなかにある」7月8日(土)から、大阪中之島美術館で

1920年代に思想家の柳宗悦が説いた「民藝」。民衆的工芸の略で、日々の生活のなかにある美を慈しみ、素材や作り手に思いを寄せるこの考え方は、私たちの暮らしに身近なものとして再認識され、注目を集めています。

日本民藝館「生活展」会場写真 1941年

大阪中之島美術館では初の「民藝」をテーマにした本展では、「衣・食・住」をテーマにひも解き、暮らしで用いられてきた美しい民藝の品々約 150 点を展示 します。

スリップウェア角皿 イギリス 18世紀後半‐19世紀後半 日本民藝館蔵 Photo:Yuki Ogawa
裂織丹前 越前 江戸~明治時代 19世紀 日本民藝館蔵 Photo:Yuki Ogawa
蓑 岩代檜枝岐 1930年代 日本民藝館蔵
鹿沼箒 下野鹿沼 1939年頃 日本民藝館蔵 Photo:Yuki Ogawa

日本民藝館の所蔵作品が中心になりますが、いまに続く民藝の産地を訪ね、そこで働く作り手と、受け継がれている手仕事の品々も紹介します。

さらに、昨夏までセレクトショップBEAMS のディレクターとして長く活躍し、現在の民藝ブームに大きな役割を果たしてきたテリー・エリス/ 北村恵子( MOGI Folk Art ディレクター)による、現代のライフスタイルと民藝を融合したインスタレーションも見どころのひとつです。

MOGI Folk Art ディレクターのテリー・エリスと北村恵子 Photo:Yuki Ogawa

100年前に柳が説いた生活のなかの美、民藝とは何か、そのひろがりと今、そしてこれからを展望する展覧会となっています。(美術展ナビ編集班)

(手前)塗分盆 江戸時代18世紀/(盆上左から)染付羊歯文湯呑、染付蝙蝠文湯呑、染付雨降文猪口 肥前有田 江戸時代18-19世紀 いずれも日本民藝館蔵 Photo:Yuki Ogawa
「民藝 MINGEI― 美は暮らしのなかにある」
会場:大阪中之島美術館 4 階展示室 (大阪市北区中之島 4-3-1)
会期:2023 年 7 月 8 日(土) 〜 9 月 18 日(月・祝)
休館日:月曜日 ※ただし 7 月 17 日(月・祝)、 9 月 18 日(月・祝)は開館
開場時間:10:00 ~ 17:00 (入場は 16:30 まで)
観覧料 :一般 1,700 円、 高大生 1,300 円 ※中学生以下は無料
詳しくは、同展公式サイト