週末いきたい!今アツい青銅器が見られる美術展・展覧会

奈良市の富雄丸山古墳で国内初となる盾形銅鏡が出土したニュースは列島を駆け巡りました。偶然か必然か、今、複数の美術館で青銅器を鑑賞できる展覧会が行われています。

「不変/普遍の造形 住友コレクション中国青銅器名品選」泉屋博古館東京で2月26日まで

世界屈指の中国青銅器を有する住友コレクションから名品が選りすぐられ、青銅器の世界をあらゆる角度で学べるのが、泉屋博古館東京(六本木)で2月26日まで開催されている「不変/普遍の造形 住友コレクション中国青銅器名品選」です。会場内はほぼ撮影可なので、家に帰ったあともじっくり勉強することができます。

「松岡コレクション めぐりあうものたち Vol.3」松岡美術館で2月5日まで

松岡美術館(東京・白金台)では3会期連続で「出会い」をテーマとした企画展が行われ、現在開催のVol.3が最終回です。本展のテーマの一つが「中国青銅器 金文」です。2月5日まで。

「兵馬俑と古代中国」上野の森美術館で2月5日まで

秦の始皇帝の巨大な墓を守る兵馬俑は大きな陶器ですが、もとは西の民だった秦が中央に出て行く過程で、青銅器文化を受容し、それを乗り越えていく様が見て取れる展示内容です。超絶技巧の青銅器を前に、のちに始皇帝となる政はなにを考え、どうして兵馬俑を作ろうとしたのか、想像を巡らせることができます。公式チケットサイト「ART PASS」での日時指定予約。当日券は会場窓口で販売していますが、売り切れ次第販売終了。

「東京国立博物館」総合文化展

富雄丸山古墳の盾形銅鏡の文様は「鼉龍文だりゅうもん」。鼉龍文の鏡は、中国産の「画文帯神獣鏡」をベースに国内で作られたそうです。画文帯神獣鏡や複数の鼉龍鏡をはじめ、たくさんの銅鏡が東京国立博物館(総合文化展)平成館の「日本の考古」で展示されています。

(読売新聞デジタルコンテンツ部美術展ナビ編集班 岡本公樹)