【開館】静岡市歴史博物館が駿府城の目の前に1月13日グランドオープン 徳川家康や今川氏、駿府の歴史を学べる

静岡市歴史博物館が1月13日(金)午後2時、グランドオープンします。前日に行われたメディア内覧会を取材しました。駿府城の目の前で、徳川家康や駿府の歴史を学べます。日本初という今川氏の常設展示も注目です。

建設に伴う発掘調査で発見された戦国時代の道路遺構が保存、屋内でそのまま展示されています

家康に会いにゆく

キャッチコピーは「家康に会いにゆく」。常設展示(基本展示)が中心のため、14歳の頃に今川義元からもらった紅糸おどし腹巻や関ヶ原の戦いで着用した歯朶しだ具足ぐそくなどは復元模造ですが、家康が見たであろう鮮やかな色彩をイメージすることができました。

紅糸威腹巻の復元模造(右)、歯朶具足の復元模造(中央)

模型のまち静岡ならでは

新しいミュージアムなので、分かりやすく見せる工夫が随所にあります。デジタル展示はもちろん、模型のまち静岡だけに、絵を元に江戸時代の祭りを再現したり、昭和30年代の町並みをジオラマにしたりと、盛りだくさん。

現代ならコスプレのようにその年の干支の動物の格好をして練り歩いていたそうです
駿府城の左下(北東)のレンガ塀に囲まれた建物群は刑務所(今は移転すみ)

今川氏の常設展示

戦国ファン注目は、中村羊一郎館長が「日本初」と言う、義元をはじめとする今川氏についての常設展示の1室です。静岡市民には常識かもしれませんが、今川あっての家康なのか、と考えることができました。

天気が良ければ富士山も

有料の展示スペースは2階と3階で、3階からは駿府城を眼下に、天気が良ければ富士山を遠望できます。

北側には駿府城のお堀と復元された東門があります

開館記念企画展「徳川家康と駿府」

開館記念の企画展「徳川家康と駿府」(2月26日まで)では、常設展示の復元模造の原資料「紅糸威腹巻」(静岡浅間神社蔵)や、1592年に家康が石田三成や大谷吉継らに秀吉の命令を伝えた書状(耀海寺蔵)など貴重な歴史資料が並びます。

左)紅糸威腹巻 静岡浅間神社蔵 右上)徳川家康書状 文禄元(1592)年 耀海寺蔵 右下)会場風景

混雑緩和のため日時指定制が導入されているので、家康巡礼の際は事前予約をどうぞ。

開館記念企画展「徳川家康と駿府」
会場:静岡市歴史博物館(静岡市葵区追手町4-16)
会期:2023年1月13日(金)~2月26日(日)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)
開館時間:午前9時~午後6時
企画展観覧料:一般1,000円、高校生・大学生・市内70歳以上700円、市外小・中学生250円 ※基本展示(常設展示)含む
基本展示観覧料:一般600円、高校生・大学生・市内70歳以上420円、市外小・中学生150円
アクセス:JR静岡駅北口から徒歩15分、駿府浪漫バス(10番乗り場)で「東御門」下車すぐ、静岡鉄道「新静岡駅」から徒歩8分
日時指定予約など詳しくは歴史博物館公式サイト

【関連】静岡市歴史博物館の常設展示で復元模造された、家康が関ヶ原の戦いで着用した歯朶具足の実物は、所蔵する久能山東照宮博物館(静岡市)の「徳川家康公展」で展示中です。こちらは3月21日まで。


(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

◇徳川家康徹底ガイド