【プレビュー】「インド近代絵画の精華―ナンダラル・ボースとウペンドラ・マハラティ」神戸市立博物館で1月14日(土)から ふたりの画業をひも解きインド近代絵画の魅力にふれる 日本画の関連性を考えさせる作品も

ナンダラル・ボース《舟遊び》1909年、ニューデリー国立近代美術館

インド独立75周年・日印国交樹立70周年 インド近代絵画の精華―ナンダラル・ボースとウペンドラ・マハラティ
会期:2023年1月14日(土)~3月21日(火)
会場:神戸市立博物館 (神戸市中央区京町24番地)
開館時間: 9時30分~17時30分
※入場は閉館の30分前まで
観覧料:一般300(240)円、大学生150(120)円、高校生以下無料
※( )内は30名以上の団体料金
休館日:月曜日
アクセス:JR「三ノ宮」駅、阪急・阪神「神戸三宮」駅から南西へ徒歩約10分
詳しくは同館の展覧会HPへ。

「インド独立75周年・日印国交樹立70周年 インド近代絵画の精華―ナンダラル・ボースとウペンドラ・マハラティ」が神戸市立博物館で1月14日(土)から3月21日(火)まで開催されます。

インドの近代美術を代表する画家、ナンダラル・ボース(1882年~1966年)とウペンドラ・マハラティ(1908年~1981年)に焦点をあて、ニューデリー国立近代美術館とパトナー美術館が所蔵する作品25点を紹介。インド近代絵画の魅力にふれられる貴重な機会です。

自国の美術を重視しながら日本に関心を寄せたボース

ナンダナル・ボースは、ベンガル派のアバニンドラナート・タゴール(1871年~1951年)に師事。急激な西洋化のなかで自国の美術が失われることを憂慮したベンガル派は、伝統的な絵画技法を重視し、岡倉天心や横山大観、菱田春草など日本近代美術の重要人物とも交流したといいます。

ナンダラル・ボース《たそがれ》1941年、ニューデリー国立近代美術館

ベンガル派から影響を受けたボースは、古代壁画やミニアチュールなどインドの伝統的な美術を重要視しながら、日本・中国の伝統的な絵画にも関心を寄せました。本展では、壁画やミニアチュールの作品を含みつつ、日本画との関連を考えさせる絵画も紹介。ボースの幅広い関心のありようを感じ取ることができるでしょう。

インド近代絵画を牽引したマハラティ

ウペンドラ・マハラティ《サティの遺体を抱いて世界を蹂躙するシヴァ》制作年不詳、ニューデリー国立近代美術館

ボースの次世代であるウペンドラ・マハラティは、インド近代絵画を牽引した重要な画家のひとり。ボースの美術にたいする姿勢に影響を受けたと言われています。マハラティは、西洋のアカデミックな絵画や水洗いの技法(ウォシュ・テクニック)、テンペラによる絵画などを学ぶとともに、工芸技術や建築設計を含む幅広い技術を習得しました。1950年代に2年間日本に滞在し、留学をきっかけに仏教的な主題を多く手がけるようになります。

ボースとマハラティ、ふたりの画業の一端をひも解きながら、インドの画家たちが日本に寄せた関心を感じ取り、インド近代美術と日本近代美術の交わりについて考えることができる本展。足を運んで作品とゆっくり向き合ってみてはいかがでしょう。

(読売新聞美術展ナビ編集班)