【プレビュー】「世田谷美術館コレクション選 わたしたちは生きている! セタビの森の動物たち」2月18日から、世田谷美術館で

稲垣知雄《箱入り猫》1970年 世田谷美術館蔵

世田谷美術館のコレクションから、犬、猫、鳥、牛、馬などの動物を、古今東西のアーティストが様々な手法で表現した作品約120点を紹介する「世田谷美術館コレクション選 わたしたちは生きている! セタビの森の動物たち」が2月18日(土)に開幕します。

稗田一穂《みみづく》1951年 世田谷美術館蔵

太古の昔から、人類は様々な動物たちと共生してきました。生活を豊かにするためにその力をもらい、そして、わたしたちを生かすためにその命をいただき、時には家族として、また友達として寄り添いました。

その一方、圧倒的な存在として、あこがれや恐れも感じてきました。そういった動物たちはアーティストの格好のモチーフとなりました。描かれた動物たちは、人の心を宿し、人の思いを乗せ、見るものを見つめ返します。

共に生き、わたしたちの思いを乗せ、絵画に、彫刻に登場する動物たちとの出会いは、あたかも不思議な森の中に迷い込み、思わぬ発見をするような体験になるかもしれません。

■見どころ■

ムスタファ・ディメ《空想の動物たち》1994年 世田谷美術館蔵

登場する動物はなんと100種以上!

犬、猫、牛など身近な動物から、ひょう、アルマジロなど普段なかなか見られない動物、そしてペガサス、ケンタウロスのような想像上の動物まで、100種以上が登場。絵の中の動物を探したり、あてっこをしたりなど、小さなお子さまから大人まで楽しめます。また油彩、日本画、版画、彫刻とジャンルも多彩な作品が展示され、動物の表現の多様さもじっくり味わえます。

早春の砧公園と「セタビの森」、ふたつの散策を楽しめます

世田谷美術館は、四季折々の自然が楽しめる広大な砧公園の一角にあります。早春の光と風の中、森のような公園でゆっくりと散策を楽しみ、美術館に着いたらまた別の森に入り込む…。そんな楽しみ方ができるのも、豊かな自然環境に恵まれた「セタビ」ならではの贅沢さです。本展の会期末にあたる3月下旬から4月上旬には、砧公園では840本もの桜が次々と開花。お花見と美術鑑賞を心ゆくまで楽しめそうです。

アートの普及活動に力を入れてきた美術館ならではの、あたたかなお出迎え

1986年の開館以来、世田谷美術館は、区立小中学校の子どもたちの来館を毎年約8000人迎え入れ、その子どもたちを案内する「鑑賞リーダー」とよばれるボランティアが現在400人以上活動しています。早くから地域に密着した教育普及活動を行ってきました。本展では、そのような数十年にわたる活動を活かし、区内の小学校とのコラボから生まれたプロローグが用意されます。子どもたちがそれぞれの思いを込めた動物たちが、来場者を迎えてくれます。

見たら描きたくなる・・・来場者のための参加コーナーも

多彩な作品を見終わったあと、自分でも何か表現してみたくなることはありませんか? 本展では、来場者のみなさんが自由に創作できるコーナーも設けられています。

■展示構成■

プロローグ セタビの森の動物たち~子どもたちが描いた動物(無料スペース)

地域の小学校で行ったプレワークショップで子どもたちが思いを込めて制作した動物たちが出迎えます。動物のQRコードを読み込むことで、子どもたちの思いを読むこともできます。

Ⅰ とりたちのうた

森の奥へと誘う様々な鳥たちの作品を、窓外に広がる砧公園の風景と共に鑑賞することができます。

柳原義達《道標・鴉》1991年 世田谷美術館蔵 撮影:上野則宏

出品作品:柳原義達《道標・鴉》、脇田和《対話する鳥たち》など

Ⅱ 人とともに

人と共に暮らす動物たち、里山の動物たちなど、人の暮らしに身近な動物たちを集めています。

宮本三郎《乳牛》1958年頃 世田谷美術館蔵

出品作品:グランマ・モーゼス《川をわたっておばあちゃんの家へ》、宮本三郎《乳牛》など

Ⅲ 思いをのせて

あこがれの動物、お話の中の動物など、いろいろな思いが込められた動物たちを紹介します。

フェルディナン・デスノス《鹿》1925年 世田谷美術館蔵

出品作品:フェルディナン・デスノス《ノアの方舟の建造》、稗田一穂《豹のいる風景》など

Ⅳ いのちの森

生命そのものテーマとしたコーナーです。限りある命を描いて残すこと、それはもしかしたら永遠の命への願いなのかもしれません。
出品作品:難波田龍起《生の記録2》、戸谷成雄《森Ⅳ》など

Ⅴ ねこの園

動物の中でも、とりわけ多く描かれている猫の作品を集めました。
出品作品:ペリクレ・ファッツィーニ《背を掻いている猫》、北大路魯山人《白猫》、稲垣知雄《箱入り猫》など

オルネオーレ・メテッリ《楽師と猫》1937年 世田谷美術館蔵

Ⅵ 参加コーナー:みんなでつくるセタビの森(無料スペース)

このコーナーでは、どなたでも動物の作品を描いて壁に貼りだすことができます。

世田谷美術館コレクション選 わたしたちは生きている! セタビの森の動物たち
会場:世田谷美術館(東京都世田谷区砧公園1-2)
会期:2023年2月18日(土)~4月9日(日)
休館日:月曜日
開館時間:10時~18時(最終入場時間は17時30分)
入館料:一般500円、65歳以上・大高生400円、中小生300円、未就学児無料
※障害者の方は300円。ただし小中高大生の障害者は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料。
詳しくは、同館公式サイト展覧会ページ

(美術展ナビ編集班)