【プレビュー】広重が描く「おじさん」大集合――「広重おじさん図譜」展 太田記念美術館で2月3日から

歌川広重「東海道五拾三次之内 御油 旅人留女」(前期展示)

広重おじさん図譜
会場:太田記念美術館(東京都渋谷区神宮前1-10-10)
会期:2023年2月3日(金)~3月26日(日)
休館日:月曜休館。2月28日~3月2日も展示替えのため休館
アクセス:JR山手線原宿駅から徒歩5分、東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅から徒歩3分
観覧料:一般800円、高校生・大学生600円、中学生以下無料
※前期(~2月26日)、後期(3月3日~)で全点展示替え
※最新情報は、公式HP(http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/)で確認を。問い合わせはハローダイヤル(050-5541-8600)へ。

風景画の名作を数多く描いた浮世絵師、歌川広重(17971858)。その広重の絵をよく見ると、なんとも味わい深い人物たちが登場する。そういう人々を親しみをこめて、「おじさん」と呼び、その魅力を眺めてみようという企画である。中山道広重美術館で好評を博した「ゆる旅おじさん図譜」展のコンセプトを元に、新たに構成し直した展覧会だ。よく知られた広重の名品も、「おじさん」たちを通して眺めることで、今までとは違ったイメージで見ることができるかも。

歌川広重「東海道五十三次之内 鞠子」(前期展示)
歌川広重「歌川広重 東海道五拾三次之内 四日市 三重川」(後期展示)

無垢な笑顔のおじさん、仕事をがんばるおじさん、グルメを楽しむおじさん、ピンチであわてるおじさん……、広重の描く「おじさん」は見れば見るほど個性豊かで、愛嬌に満ちている。あくまで風景の脇役として画面に描かれることが多い「おじさん」たちだが、よく見ると顔や表情、服装などが丁寧に描き分けられ、身分や職業がわかったり、背景にあるドラマを想像したりすることもできる。この展覧会で出品される、前後期合わせて約150 点の作品の主役は、全て「おじさん」。保永堂版「東海道五拾三次之内」「木曽海道六拾九次之内」などの広重の代表作はもちろん、「おじさん」にスポットライトを当てたからこそ選ばれた「レアな作品」も多数展示される。

葛飾北斎『北斎漫画』十編(前期展示)
小林清親「三十二相追加百面相 おしろい他」(後期展示)

味わい深い「おじさん」を描いたのは、広重だけではない。葛飾北斎、歌川国芳、小林清親といった絵師たちが描いた「おじさん」の姿も紹介される。絵師によって大きく異なる「おじさん」たちの個性も見どころだ。また、担当学芸員によるスライドトークが27日、15日、21日、37日、16日、22日に開催される。各回午前11時より30分程度で定員50人。当日午前1030分より受付にて整理券を配布。

(美術展ナビ取材班)

歌川広重「冨士三十六景 東都駿河町」(後期展示)