磯崎新さんが手がけた美術館、文化施設

水戸芸術館

世界的な建築家の磯崎新さんが亡くなりました。91歳でした。


美術愛好家にとって身近な美術館や文化施設も数多く設計しています。故人の業績を偲ぶ意味を込めて、代表的な建築をいくつか紹介します。

冒頭にあげた水戸芸術館は1990年の開館。水戸市政百周年を記念する高さ100メートルの塔をシンボルとし、コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの3つの専用空間で構成された複合文化施設。意欲的な企画の現代美術ギャラリーでアートファンにもおなじみですね。同館では「中﨑透 フィクション・トラベライター」展を開催中(1月29日まで)


北九州市立美術館

1974年の設立。本館はグリッドを基調にしたデザインで、ファザードから二本の筒が飛び出し、左右に比翼が伸びたユニークな形をしています。この二本の筒の印象が鮮烈で、思い出される方も少なくないかと思います。同館では「横尾龍彦ー瞑想の彼方」展を開催中(1月22日まで)


群馬県立近代美術館

1974年の開館。一辺を12メートルとした立方体フレームの集積を基本構造としていて、外壁のアルミパネルやガラス面のグリッドの一辺は120センチメートル、エントランスホールの壁面、床面の大理石パネルは一辺60センチメートルなど、構成要素はすべて12メートルを基準とした寸法の正方形になっています。同館サイト(https://mmag.pref.gunma.jp/

秋吉台国際芸術村(山口県美祢市)

滞在型創作活動(アーティスト・イン・レジデンス)を中心とした多方面の芸術文化活動の拠点として1998年にオープン。「群島的空間モデル」と設計者がいうように、様々な施設が敷地内にちりばめられています。同芸術村のサイト(https://aiav.jp/

奈義町現代美術館(岡山県)

1994年の開館。作品と建物が半永久的に一体化したユニークな美術館。太陽、月、大地と名付けられた3つの展示室から構成されています。同館サイト(https://www.town.nagi.okayama.jp/moca/

京都コンサートホール

1995年の開館。建物を構成する主な3つのブロック(大・小ホールとホワイエ)が京都固有の3つの軸線ー平安京の条里、北山通、賀茂川に沿って配列されています。同ホールサイト(https://www.kyotoconcerthall.org/

いずれも訪ねた人の印象に長く残る建築。展覧会やイベントにあわせて、じっくり建物もご覧になってはいかがでしょうか。
(美術展ナビ編集班 岡部匡志)