【プレビュー】デビュー65周年 永遠の“カワイイ”の体現者 「田村セツコ展」 弥生美術館で1月6日開幕

「セツコのおしゃれ相談」『いちご新聞』より(サンリオ)🄫田村セツコ

田村セツコ展

  • 会期

    2023年1月6日(金)3月26日(日) 
  • 会場

  • 観覧料金

    一般1000円、大高生900円、中小生500円 ※竹久夢二美術館とニ館併せてご覧いただけます。

  • 休館日

    毎週月曜 ※1月9日(月・祝)開館、1月10日(火)休館

  • 開館時間

    10:00〜17:00 (入館は16時30分まで)
  • 同時開催

    竹久夢二美術館 「夢二が描いた 心ときめく花と暮らし」
  • 協力

    サンリオ 集英社 小学館 シーモアグラス(五十音順)
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女性イラストレーターの先駆けで、1958年のデビュー以来、文字通り「カワイイ」を体現し続けてきた田村セツコさん。近年は「すてきなおばあさん」としても引くてあまたの活躍です。2023年はデビュー65周年の節目で、弥生美術館での田村セツコ展は10年ぶり。今回は展示室を「少女の部屋」と「おばあさんの部屋」とに分け、イラスト原画200点に加え、グッズ、立体作品、思い出の品など盛りだくさんの展示になりました。85歳にして「進化し続けるすてきなおばあさんで、永遠にあの頃の少女である」という稀有なヒロイン、セツコさんの魅力を紹介します。

相変わらずキュートな田村セツコさんの近影

セツコさんは1938年、東京生まれ。高校卒業後、銀行勤務を経て師・松本かつぢの紹介でイラストの道へと進みました。1960年代には『りぼん』や『なかよし』の〈おしゃれページ〉で活躍。70年代には全国十数社と契約を結び、<セツコ・グッズ>で一世を風靡しました。80年代、名作物語の挿絵を多数描き、「おちゃめなふたご」シリーズ(ポプラ社)がロングセラーとなります。2000年以降もプリンセスの物語など童話の挿絵を多数。詩作やエッセイも手掛け、著書多数。サンリオの『いちご新聞』では1975年の創刊以来、2022年現在も<イラスト&エッセイ>を連載しています。

<1階展示室 少女の部屋>

1階の<少女の部屋>では、手帳やハンカチ、アクセサリーなど、可愛らしいセツコ・グッズを紹介します。

HAPPYちゃん 🄫田村セツコ

また、世代を超えて愛される名作物語の挿絵もたっぷり見られます。カラーイラストはもちろん、モノクロイラストのテイストも注目。印刷では表現しきれない鉛筆の温かみを感じることができます。

『あしながおじさん』(ポプラ社 1988年)🄫田村セツコ
「ハッピーおばさんのひみつの小部屋 あしながおじさんの巻」『いちご新聞』より(サンリオ)🄫田村セツコ
『おちゃめなふたごのさいごの秘密』(ポプラ社 1986年)🄫田村セツコ
『はりきりダレルとシンデレラ』(ポプラ社 1990年)🄫田村セツコ
「ふしぎの国のアリス」『心ときめく☆夢みるプリンセスの物語』より(ナツメ社 2013年)🄫田村セツコ

<2階展示室 おばあさんの部屋>

2階の会場では「すてきなおばあさん」としてのセツコさんの秘密に迫ります。セツコさん自身が展示をプロデュース、直筆コメントが添えられた作品たちが並びます。常に前向きに生きてきたセツコさん。「不安を抱えていた若いころより、できることが沢山増えた今のほうが自由。経験という名の魔法を使って困難を乗り越えられるから」と語っています。2022年8月に集英社から出版された新刊、『白髪の国のアリス』の収録原画も多数見られます。

『白髪の国のアリス』より(集英社 2022年)🄫田村セツコ/集英社
ドッペルゲンガー 🄫田村セツコ
『きらら』9月号表紙(小学館 2019年)Ⓒ田村セツコ/小学館
「大好きがいっぱい」『パッチワーク倶楽部』より 🄫田村セツコ

サンリオの象徴的存在のひとつである機関紙、『いちご新聞』。読者にはおなじみの“HAPPYおばさん”はセツコさんの分身で、理想の「すてきなおばあさん」像でもあります。

「HAPPYおばさんのおしゃればなし」『いちご新聞』より(サンリオ)🄫田村セツコ
「ドリーの日記」『いちご新聞』より(サンリオ)🄫田村セツコ

<本展のための描きおろし新作が2点!>

展示のための描き下ろし 🄫田村セツコ

今展のため、セツコさんは新作を2作制作。1作はチラシのメインビジュアルにもなっている上記↑の可愛らしい少女の作品。もうひとつはぜひ、会場に足を運んでご覧ください。

「励ましを込めて描いた」

老若男女を問わず元気をもらえそうな展覧会です。セツコさんは「今までのどの作品にも、見る人への励ましの心を込めてきました。イラストでもエッセイでも、参考になりそうなところ、気に入ったところをつまみ食いするように、楽しく見て行ってくださいね。」とメッセージを寄せています。

(美術展ナビ編集班 岡部匡志)