【動画】8人制?4本の木に囲まれたフィールド?蹴鞠のルールを「遊びの美」展で学芸員さんに教えてもらいました 根津美術館で2月5日まで

根津美術館(東京・南青山)で12月17日から来年2月5日まで開催されている企画展「遊びの美」で、担当学芸員の福島洋子さんに、あまり知られていない蹴鞠のルールなどについて教えてもらいました。
動画の内容
日本の「遊び」は単なる遊楽ではなく必要な教養を高め、求められる技芸を磨くことでした。社会の中でよりよく生きる術を身につける手段であり、生きる上で欠かすことのできない存在でした。
桜の木の下で蹴鞠に興じる人々を描いた《桜下蹴鞠図屏風》を展示しています。蹴鞠は日本のサッカーの原点とも言われていますが、実はボール(鞠)をお互いに蹴り合って競い合うより、むしろいかに落とさず続けられるかに重きが置かれていました。
蹴鞠は基本的には8人で行います。8人それぞれが協力し合って回数を重ねていって楽しむものです。
質問)なぜ木があるのですか?
蹴鞠を行うフィールドの四隅には「懸かりの木」という木が植えられていました。木の種類は4種類だったり1種類だったりしますが、この作品に描かれている桜の木も「懸かりの木」です。
「懸かりの木」はプレーをする上で非常に重要な役割を持っていました。ただ単に桜の下でお花見も兼ねてということではなく、競技の一装置として描かれています。
日本にはいろいろな遊びがありますが、貴族たちが主流となって遊んだ遊びに歌合がありました。
この歌合という遊びは左右に分かれて歌の優劣を競うもので、そんな競技性のある遊戯でした。現代、左右に分かれて対戦するイメージで一番近いのは紅白歌合戦でしょうか。
企画展「遊びの美」 |
---|
会場:根津美術館 (東京都港区南青山6-5-1) |
会期:12月17日(土)~2023年2月5日(日) |
休館日:毎週月曜日 ただし1月9日(月・祝)は開館、翌10日(火)休館 年末年始(12月26日~1月4日)休館 |
アクセス:地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線 表参道駅より徒歩8分 |
入館料:オンライン日時指定予約制 一般1300円、学生1000円、中学生以下は無料 ※当日券(一般1400 円)も販売、ただし混雑状況によっては販売しない場合も |
詳しくは(https://www.nezu-muse.or.jp/)へ。 |
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)