今年とくに印象的だった31の美術展・展覧会を美術展ナビ編集班がピックアップ

「みんなで選ぶ今年(2022年)のイチオシ美術展・展覧会」(12月22日〆切り)で、読者のみなさんからイチオシを募集するのに合わせて、美術展ナビ編集班も、募集の31の候補“以外”から特に印象的だった31の美術展・展覧会を順不同でピックアップしてみました。

鉄道と美術の150年(東京ステーションギャラリー)

キュレーションの妙。鉄道とアートがこんなにシンクロしているとは驚き!

ヴァロットン―黒と白(三菱一号館美術館)

センスあふれる皮肉な味わいがクセに。おしゃれな来場者が目立ちました。

マリー・クワント展(Bunkamura ザ・ミュージアム)

ロンドン発、女性に元気と希望を与えたスーパーウーマンの才気煥発に感銘。

デビュー50周年記念 くらもちふさこ展(弥生美術館)

青春時代が重なる繊細な絵とストーリー。作風の変遷にもなつかしさを感じました。

京都・智積院の名宝(サントリー美術館)

長谷川等伯プロデュースの国宝の障壁画がずらり、圧巻です。秘蔵の近代絵画、堂本印象もステキでした。

すべて未知の世界へ―GUTAI 分化と統合(大阪中之島美術館、国立国際美術館)

世界の「具体」。その全体像を立体的につかめる大阪2館での同時開催でした。

大勾玉展(大田区立郷土博物館)

三種の神器のひとつでもある勾玉。なんと縄文時代にまでたどれました。考古学の可能性を示してくれた歴史系展覧会でした。

加耶―古代東アジアを生きた、ある王国の歴史― (国立歴史民俗博物館)

日本古代史の謎を解くカギを握る加耶。古代史好きにはたまらない内容でした。2023年1月からは九州国立博物館で特別展「加耶」として開催されます。

楳図かずお大美術展(東京シティビュー、あべのハルカス美術館)

新作ずらり。いまだバリバリ現役の楳図先生。パワフルさに脱帽です。

特別展アリス(森アーツセンターギャラリー、あべのハルカス美術館)

どれだけのアーティストにインスピレーションを与えたのでしょう。その広がりに驚嘆。

上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー(京都国立近代美術館、三菱一号館美術館)

戦時中でもキュートなデザインを作り続けたリチさん。強靭な精神力を感じました。

ダミアン・ハースト 桜(国立新美術館)

ダイナミックで華やかなでどこか儚げ。現代アートの主役が桜で魅せた美学。

ピカソ 青の時代を超えて(ポーラ美術館)

青春時代のピカソ。模索を続けたリアルな姿が画面から垣間見えました。

芭蕉布-人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事(大倉集古館)

想像を超える精妙な手わざ。いつまでも沖縄で受け継いでいただきたいものです。(平良敏子さんは今年9月、101歳で亡くなりました)

ボテロ展 ふくよかな魔法(Bunkamura ザ・ミュージアム、名古屋市美術館、京都市京セラ美術館)

アーティストの人生観を感じさせるふくよかな人、モノ。優しい気持ちになれました。

線と言葉・楠本まきの仕事(弥生美術館)

耽美的な世界観を浮かび上がらせた展示。仕事へのこだわりに感服でした。

新選組展2022(福島県立博物館、京都文化博物館)

最新の研究成果で描かれた新しい新選組像。熱心なファンにとっても刺激的でした。

スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち(東京都美術館、神戸市立博物館、北九州市立美術館)

バランスの取れた見事なラインナップ。コレクションの素晴らしさを実感しました。

ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション(国立新美術館、京都国立近代美術館)

カンディンスキー、ピカソ、ウォーホル、ブラックなど20世紀のアートの軌跡を一度にたどれる美術展でした。

スカジャン展(横須賀美術館)

基地、米軍、戦後と歴史を背負う存在。今も進化を続けているのです。

YUMING MUSEUM(ユーミン・ミュージアム)(東京シティビュー)

時代を描き続けた天才。豊富な資料で半世紀にわたるその足跡がくっきりと。

川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり(東京オペラシティアートギャラリー)

ミクロとマクロの視線の自在な往還に没入。展示空間の見事さも特筆したいです。

木島櫻谷-山水夢中(泉屋博古館)

おうこくさん、動物画はもちろんですが、山水画も同じぐらいすごいです。泉屋博古館東京で2023年6-7月にも開催されます。

もしも猫展 (名古屋市博物館)

日本のネコの擬人化文化の源流をたどる意欲的な浮世絵展。会場での伏線の張り方や見せ方など工夫がこらされていました。

源平合戦から鎌倉へ ―清盛・義経・頼朝 (太田記念美術館)

今年は源平~鎌倉時代が大いに盛り上がりました。美術展でも鎌倉ものが充実していました。

アンディ・ウォーホル・キョウト(京都市京セラ美術館)

ポップ・アートと古都の組み合わせが抜群。グッズもセンスがよかったです。

大蒔絵展(MOA美術館、三井記念美術館)

今年は蒔絵の展覧会が充実していました。なかでも「大蒔絵展」は私立3館の総力が結集され、見応えがありました。2023年春には徳川美術館で開催されます。

将軍家の襖絵―屏風絵でよみがえる室町の華― (根津美術館、山口県立美術館)

「和風」と呼ばれる現在の日本の暮らしや文化の多くが、室町時代の将軍の美意識に端を発していることがわかる展覧会でした。

ボストン美術館展 芸術×力 (東京都美術館)

世界でも有数のコレクションを所蔵するボストン美術館からえりすぐりの日本美術が「里帰り」。見応えがありました。

生誕150年 山元春挙(滋賀県立美術館)

竹内栖鳳と共に京都画壇の代表勢力として知られる山元春挙。力強く壮大な画風を堪能できる大回顧展でした。

MOTアニュアル2022 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ(東京都現代美術館)

「じゃあ、自分はどうなんだろう?」と思わずわが身を振り返る鋭い展示。現代アートの力を見せつけられました。


読売新聞美術展ナビ編集班

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