【開幕】美術で表現された旅路を展覧 館蔵品展「ゴー・トゥ・トラベル ー芸術家たちの旅ー」(愛知・高浜市やきものの里かわら美術館)

館蔵品展「ゴー・トゥ・トラベル ー芸術家たちの旅ー」

「旅」をテーマとした館蔵品展「ゴー・トゥ・トラベル ー芸術家たちの旅ー」が、高浜市やきものの里かわら美術館で開幕しました。同館は生産量日本一を誇る三州瓦の中心的な産地にあり、日本で唯一の「かわら」をテーマにした美術館ですが、さまざまな絵画、版画、浮世絵、書、写真といったコレクションがあります。

展示風景

今回は、コロナ禍で日常から少し遠ざかってしまっている「旅」をテーマに、館蔵品のなかから旅の楽しみを思い出させてくれるような作品が並びます。
アーティストたちが引き込まれた土地をより身体的に感じる方法として「在来線の旅」、「新幹線の旅」、「飛行機の旅」など、作品の題材となった土地にたどり着くまでの主な公共交通機関ごとで章を構成し、乗り物から推測される旅路の「距離」というキーワードで作品を紹介していきます。

川瀬巴水『旅みやげ第三集 別府の夕』1929年

大正・昭和期の風景を描いた新版画の絵師である川瀬巴水は、木版画『旅みやげ第三集』シリーズで旅先の風景を独特の優美なタッチで表現。地元・高浜市の祭りの様子を描いた斎藤吾朗「高浜のおまんと祭」は、失敗すれば大ケガをすることもある血気盛んな活気ある様子が赤を基調とした作品全体から伝わってきます。

斎藤吾朗『高浜のおまんと祭』

その土地を訪ねることは、それぞれの歴史や文化、他者の存在を知ることであり、それが旅の神髄ではないでしょうか。美術品を通して、旅への憧憬を感じさせてくれる展覧会です。2023年2月26日まで。