角野栄子さん「魔法の文学館」が2023年11月オープン 江戸川区が運営資金のクラウドファンディング  

角野栄子児童文学館の大階段のイメージ図(江戸川区提供)

『魔女の宅急便』で知られる角野栄子さんの作品の世界観などを発信する「魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)」の開設にあたり、運営資金の一部に充てるため東京・江戸川区がクラウドファンディングを実施しています。

角野さんは幼少期から20代前半まで、江戸川区北小岩で暮らしました。江戸川のほとりで遊んだ体験などが創作活動に生かされています。角野さんが2018年に「国際アンデルセン賞作家賞」を受賞した際には、同区は「江戸川区区民栄誉賞」を創設して角野さんを顕彰。その偉業を称えました。

区では、角野さんのこれまでの功績や作品の世界観、児童文学の素晴らしさを発信しようと「魔女の文学館」を計画。同館は2023年11月、同区南葛西7丁目の「なぎさ公園・展望の丘」にオープンします。

建設にあたっては設計パートナーとして隈研吾さんらを迎えました。建物の外観は花のように軽やかに広がるフラワールーフが特徴。外装は、季節の花々が咲く公園内の環境に溶け込むよう、ニュートラルホワイトでデザインしています。

角野栄子児童文学館の完成予想図(江戸川区提供)

館内に入ると、角野さんのテーマカラーである「いちご色」に彩られた印象的な世界が広がります。展示エリアでは「魔女の宅急便」の舞台「コリコの町」や、角野さんのアトリエを再現した常設展示室、様々な展示を行える企画展示室がつくられます。読書エリアには「子どもから大人までが読めるおもしろい物語」をテーマに角野さんが選書した約9000冊を揃えています。また、旧江戸川を望むことができるカフェでくつろぐこともできます。

2階読書エリアのイメージ図(江戸川区提供)

同館のコンセプトは「子どもたち自身が心を動かして、面白さを見つけ、感じて、そこから自分の世界を発見して、想像力豊かな心を育めるような施設」。これに賛同してもらい、多くの方に愛される施設にしようと、区はふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングを12月1日からスタート。個人や企業から広く寄附を募っています。寄附金は、同館で開催予定の企画展やイベント費用などの運営費用に活用します。1万円以上の寄附をした方にはお礼状を送付します。30万円以上の寄附をした方には、角野さん考案の本の題名を印字した本型の銘板に、寄附者の名前を印字して館内に展示する予定です。

「本型銘板」のイメージ図(江戸川区提供)

児童文学館を担当する新庁舎・施設整備部計画課の田森健志(たもりたけし)課長は、「クラウドファンディングにご協力いただき、皆さんと一緒にいつまでも愛され続ける魅力あふれる児童文学館を作りあげていきたいと思います」と話しています。詳しくは下記のサイトをご覧ください。

【クラウドファンディングサイト】:https://www.furusato-tax.jp/gcf/2080

魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)については(https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e081/kuseijoho/keikaku/bungakukan/index.html


(美術展ナビ編集班 岡部匡志)