【プレビュー】企画展「遊びの美」根津美術館で12月17日から 遊興にとどまらない日本文化の遊び

重要美術品 桜下蹴鞠図屏風(右隻) 6曲1双 紙本金地着色 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

企画展「遊びの美」
会場:根津美術館 (東京都港区南青山6-5-1)
会期:12月17日(土)~2023年2月5日(日)
休館日:毎週月曜日 ただし1月9日(月・祝)は開館、翌10日(火)休館
年末年始(12/26~1/4)休館
アクセス:地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線 表参道駅より徒歩8分
入館料:オンライン日時指定予約制
一般1300円、学生1000円、中学生以下は無料
※12月13日(火)より館のホームページで予約を受け付け
※当日券(一般1400 円)も販売、ただし混雑状況によっては販売しない場合も
詳しくは(https://www.nezu-muse.or.jp/)へ。

日本の文化としての「遊び」を切り口にした展覧会「遊びの美」が、根津美術館で12月17日から2023年2月5日まで開催されます。

歴史をひもとくと「遊び」は、単なる遊興だけを意味するのではなく、教養であり、武芸を磨くためのものでもありました。公家が和歌の上達につとめた歌合うたあわせや家の芸にまで高めた蹴鞠から、武士の犬追物いぬおうものまで、本展では、さまざまな文化的な「遊び」を、絵画や古筆、屏風の優品を通して紹介します。

教養のための遊び

平安時代の公家の遊びの一つである歌合うたあわせ。歌を詠むということは、公家たちにとってコミュニケーションの重要な手段であり、必須の教養でもありました。

また、鹿革の鞠を蹴り、回数や姿勢の美しさを競う蹴鞠は、公家が屋外で楽しんだ代表的な遊びです。流派が形成されるほど技が高められ、蹴鞠を専門とする家も生まれました。

源氏物語画帖げんじものがたりがじょう 第十七帖「絵合えあわせ」 伝 土佐光起とさみつおき筆 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

武芸をみがく

武士の時代。武家のリーダーとして家臣人の支持を得るためには、武芸に堪能であることは非常に重要でした。そのため、乗馬や弓矢の訓練にもなる犬追物やいぬおうもの、狩猟など、武家たちの「遊び」には、武芸の鍛錬という面が強く存在していました。

玉藻前物語絵巻たまものまえものがたりえまき(部分) 2巻のうち下巻 日本・室町時代 16世紀 根津美術館蔵
曽我物語図屏風そがものがたりずびょうぶ(右隻) 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

庶民の楽しみ

庶民の経済力や行動範囲が拡大した江戸時代。祭礼や社寺参詣は、宗教面だけでなく、娯楽や観光といった「遊び」の面もありました。

邸内遊楽図屏風ていないゆうらくずびょうぶ 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

日々の暮らしに潤いを与え、社会の中でより良く生きる術を身に着ける手段であった「遊び」にフォーカスする本展を通じて、日本文化や日本美術の新たな一面に気づくことができるでしょう。また、新春を迎えるにふさわしい、 華やかな金屏風の競演も見どころです。
(読売新聞美術展ナビ編集班)