【プレビュー】ポンピドゥー・センターから名品約150点を紹介 「マティス展」 東京都美術館で2023年4月27日開幕

アンリ・マティス 《豪奢、静寂、逸楽》 1904年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

マティス展 Henri Matisse: The Path to Color
会場:東京都美術館(東京・上野公園)企画展示室
会期:2023年4月27日(木)~8月20日(日)
休室日:月曜日、7月18日(火)※ただし、5月1日(月)、7月17日(月・祝)、8月14日は開室
開室時間:9:30~17:30、金曜日は20:00まで ※入室は閉室の30分前まで
アクセス:JR上野駅公園口から徒歩7分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅から徒歩10分、京成電鉄京成上野駅から徒歩10分
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館、ポンピドゥー・センター、朝日新聞社、NHK、NHK プロモーション
詳しくは公式HP(https://matisse2023.exhibit.jp/

日本では約20年ぶりとなるアンリ・マティス(1869ー1954)の大回顧展です。世界最大のマティスコレクションを誇るパリのポンピドゥー・センターの全面的協力を得て、20世紀を代表するフランスの巨匠を紹介します。フォーヴィスム(野獣派)を生み出し、生涯にわたり鮮やかな色彩と光の探求を続けました。

アンリ・マティス(1922年、マン・レイ撮影)
© Man Ray Trust / Adagp, Paris Photo © Centre Pompidou, MNAMCCI/Dist.RMN-GP

本展では絵画に加えて、彫刻、ドローイング、版画、切り紙絵などの名品約150点を展示します。フォーヴィスムの夜明けとされる初期の傑作、《豪奢、静寂、逸楽》を日本で初公開するほか、その創作の集大成とみなした南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料など見どころ満載です。8章にわたる展覧会構成に沿って、主な展示作品を紹介します。

<1章>フォーヴィスムに向かって  1895-1909

最初期から「フォーヴィスム(野獣派)」の立役者として注目を集めたのち、平面的で装飾的な画面構成を始めるまでの20世紀初頭の活動を紹介します。

アンリ・マティス 《読書する女性》 1895年 油彩/板 ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle
アンリ・マティス 《豪奢I》 1907年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle
アンリ・マティス 《アルジェリアの女性》 1909年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

<2章>ラディカルな探求の時代  1914‐1918

第一次世界大戦のさなか。アトリエと開放的な窓というモチーフによって、内と外を融合させながらひとつの絵画空間を成立させようとする試み。

アンリ・マティス 《白とバラ色の頭部》 1914年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle
アンリ・マティス 《金魚鉢のある室内》 1914年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle
アンリ・マティス 《コリウールのフランス窓》 1914年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

<3章>並行する探究—彫刻と絵画  1913-1930

主要な彫刻作品を紹介しながら、絵画と彫刻の往還によって紡がれるマティスの造形的な実験をたどります。

アンリ・マティス 《背中I‒IV》 1909‒1930年 ブロンズ 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

<4章>人物画と室内画  1918‐1929
ニースに居を構えたマティス。人物画と室内画を中心に、それまでの造形的な実験を再検証した10年を振り返ります。

アンリ・マティス 《赤いキュロットのオダリスク》 1921年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

<5章>広がりと実験  1930-1937

アメリカやオセアニアを旅し、新しい光と空間に触れたマティス。再び豊かな造形上の探求に戻ります。

アンリ・マティス 《夢》 1935年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

<6章>ニースからヴァンスへ  1938‐1948

再び始まった戦争。高齢と病気の中、寝たきりの時期であっても重要な仕事を残しました。

アンリ・マティス《マグノリアのある静物》 1941年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle
アンリ・マティス 《赤の大きな室内》 1948年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

<7章>切り紙絵と最晩年の作品  1930-1954

1930年代から取り組んできた切り紙絵が重要な表現の手段に。巨匠の最晩年の豊かな作品群です。

アンリ・マティス 《イカロス(版画シリーズ〈ジャズ〉より)》 1947年 ポショワール/アルシュ・ヴェラン紙
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle
アンリ・マティス 《オレンジのあるヌード》 1953年 墨/切り紙絵/カンヴァスで裏打ちした紙
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

<8章>ヴァンス・ロザリオ礼拝堂  1948-1951

最晩年、ヴァンスのロザリオ礼拝堂のプロジェクトに熱中しました。豊富な資料とともに、装飾や典礼用の衣装のデザインのために、彼が残したドローイング類などを展示します。

アンリ・マティス 《上祭服[マケット]》 1950-52年 綿布で裏打ちした切り絵紙 ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 カトー゠カンブレジ・マティス美術館寄託 Photo musée départemental Matisse, Philip Bernard
アンリ・マティス 《円形装飾〈聖母子〉習作》 1951年 墨/カンヴァスで裏打ちした紙 カトー゠カンブレジ・マティス美術館 Photo musée départemental Matisse (DR)

【ポンピドゥー・センター】

ポンピドゥー・センター外観(レンゾ・ピアノ、リチャード・ロジャース設計)
©Berengo Gardin, Gianni ©Centre Pompidou, 2020

フランスのアートを象徴する施設のひとつ。パリに1977年に開館。ヨーロッパ随一かつ世界最大規模の近現代美術のコレクションで知られ、なかでもマティスは質量ともに世界有数。

(美術展ナビ編集班)