【グッズ開封SPECIAL】2023年の美術カレンダーあれこれ

2022年もあと1か月ちょっととなりました。美術展ナビでは、さまざまなミュージアムグッズを紹介してきましたが、今回はカレンダースペシャルとして、2023年のカレンダーを「開封」していきます。(追加あり)

岡田美術館

箱根の岡田美術館の卓上カレンダーです。作品画像部分とカレンダー部分をそれぞれめくることができるので、気に入った作品を固定したり、気分によって変えたりすることができます。

伊藤若冲、神坂雪佳カレンダー

木版印刷の書籍を刊行している日本で唯一の出版社「芸艸堂(うんそうどう)」から伊藤若冲と神坂雪佳のカレンダーが出ています。

「若冲の花カレンダー」は、江戸時代中期に活躍した画家・伊藤若冲が描いた天井画から、明治時代に百図を選び多色木版擦で再現した豪華な画集「若冲画譜」が刊行。この木版擦画集より表紙を含めて13枚を掲載した月めくり壁掛けスタイルのカレンダーです。1980円。

明治42年~43年(1909~1910)に刊行された全3巻からなる神坂雪佳の木版摺画集「百々世草」より月ごとに12図を配したカレンダーです。1320円。

徳川美術館

徳川美術館(名古屋市)のカレンダーの2023年のテーマは、この秋に話題となった「名物展」の余韻を味わえる「名物茶の湯道具を中心に」。10月は、青磁の香炉の蓋の上になにやら小さな鳥がのっていますが?

答えは、大名物「青磁香炉 銘 千鳥」です。大泥棒・石川五右衛門が、豊臣秀吉が寝ているところに盗みに忍び込んだところ、この千鳥が鳴いて異変を知らせたという逸話を持っています。(「千鳥」はふたの鳥でなく、香炉の脚の部分のこととも)


こちらの「千鳥」は、11月15日から12月4日まで、京都国立博物館の特別展「京に生きる文化 茶の湯」に展示されています。

根津美術館

根津美術館では、これまで大型のカレンダーのみでしたが、2023年カレンダーで初めて卓上サイズも展開。4月に展示される根津美術館の国宝といえば?

尾形光琳の国宝「燕子花(かきつばた)図屏風」です。例年、GW前後に展示され、2023年もこのカレンダーを開いている頃(4月15日~5月14日)に公開されます。

 

正倉院展

正倉院展の2023年のカレンダーは、すでに閉幕した今年の出陳品が載っています。6月の宝物はなにでしょうか?

まるでガラス容器にミニチュアの自然を再現する「 こけ テラリウム」のようだと話題になった奈良時代の「蓮花残欠」です。

静嘉堂@丸の内

静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)の2023年の卓上カレンダーの1月は、おめでたい鶴です。では、国宝の曜変天目は何月に登場するのでしょうか?

答えは7月です。ちなみに1月の鶴は、酒井抱一の絵手鑑のうち「八鶴図」です。2023年のカレンダーは、前半(1~6月)が岩崎弥之助が、後半(7~12月)が息子の小弥太が蒐集した代表的な作品を紹介するという構成です。つまり曜変天目は岩崎小弥太が入手したのですね。

兵馬俑と古代中国

上野の森美術館で開催中の「兵馬俑と古代中国」のグッズ売り場で販売されていた「兵馬俑日焼けし過ぎおせんべい」。2023年のカレンダー付きです。

10日間かけて作られた「手焼き 十度づけ」。心して食べましょう!

アンディ・ウォーホル・キョウト

京都市京セラ美術館で開催されている「アンディ・ウォーホル・キョウト」(2023年2月12日まで)は、京都のみで全国巡回がない展覧会ですが、カレンダーを含めてグッズに力を入れています。9月のカレンダーは、ウォーホルが京都を訪れた際のスケッチです。

junaida展

毎月めくるのは面倒!カレンダーは1枚で!という人も多いでしょう。PLAY! MUSEUM(東京・立川)で2023年1月15日まで開催されているjunaida展「IMAGINARIUM」のA2判のカレンダーはいかがですか?


(読売新聞美術展ナビ編集班)
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