【開幕】「第48回 現代童画展」11月16日(水)まで、東京都美術館で

第48回 現代童画展 |
---|
会場:東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36) |
会期:2022年11月10日(木)~11月16日(水) |
休館日:期間中なし |
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(最終入場は午後5時まで)。最終日の入場は午後1時30分まで |
入場料:一般 600円。大高中学生 無料ほか。 |
詳しくは現代童画会HP |
現代童画会の第48回公募展が11月10日、東京都美術館で始まりました。1階の第1~第3展示室を使って、幻想的なものから写実的なものまで多彩な433点の作品が並びます。
現代童画会は、素朴派などと訳される「ナイーブ・アート」の新しいスタイル確立を目指して、1975年に結成されました。画家のほか、絵本作家やイラストレーター、デザイナーなども幅広く参加。会名の「童画」には、子供のような純粋な心でキャンバスに表現するという想いが込められています。

今回の現代童画大賞に選ばれたのは、飯塚みづゑさんの《バリ・フィリ・ジンタⅠ》、《バリ・フィリ・ジンタⅡ》。市中音楽隊のジンタをテーマにしたエネルギッシュで、抽象と具象のバランスが取れた作品です。

会員作家賞を受賞した竹久智信さんの《SANTA LAND》は、見ているだけでクリスマスが楽しみになり、自然に笑顔がこぼれます。

会友作家賞に輝いた松江利恵さんの《まっている》は、繊細な水彩画です。黒い影と、葉を通して輝く残照のコントラストに心を惹かれます。

一般公募の頂点となる現代童画会賞はRömellさんの《恵み》。絵本のように幻想的な作品です。

こちらは現代童画会会長の小澤清人さんの作品で、「赤ずきんちゃん」がテーマ。中央の白兎が、左右の絵にも入っています。ロボットのオオカミは、これまでには見られなかった作風です。

こちらは客員で、アニメーション作家やイラストレーターとして活躍し、90歳を超えた今でも現役のクリヨウジさんの《瓶の中はおしり》。

入口にある丁子紅子さんの《ここから、》は、独特な世界観の「美人画」で目を引きます。


失恋をテーマに描く大上典男さん、空想的な綱島裕さんの作品も興味深いです。ゆっくりと見て回って、433点の中から自分のお気に入りの作品を見つけてみてはいかがでしょうか。(美術展ナビ編集班・若水浩)