【プレビュー】「横山大観 心によりて筆生ず」名都美術館(愛知県)で10月14日から 近年発見された初期作品から秘蔵の個人コレクションまで

横山大観 《不二霊峰》 昭和14年(1939)個人蔵 前期展示

名都美術館開館35周年記念特別展「横山大観 心によりて筆生ず」
会期:2022年10月14日(金)~12月11日(日)
 前期 10月14日~11月13日 後期 11月15日~12月11日
会場:名都美術館(愛知県長久手市杁ケ池301)
開館時間:午前10時~午後5時 
(入館は午後4時30分まで)
観覧料:一般1,100円/大・高生800円/中学生以下無料
前期有料入館券の提示で後期の入館料400円割引
休館日:月曜日
詳しくは美術館公式サイト

近代日本画壇を代表する画家、横山大観の回顧展が、愛知県の名都美術館で10月14日から12月11日まで開かれます。
優れた画家の条件として技術以上に人間としての素養を高めることが重要と常々語ったという大観。サブタイトルは、大観の言葉「唯だ絵は何処までも心で描かねばならぬという一事を忘れてはならぬ。心によりて筆生ずだ」から。
近年発見された初期作品や大正期の代表作《瀟湘八景》(茨城県近代美術館蔵)から、普段は公開される機会がほとんどない秘蔵の個人コレクションまで、同館の35周年を記念した華やかなラインナップです。前期と後期で作品の大幅な入れ替えがあります。

2017年に105年ぶりに発見された初期の名品《白衣観音》を前期に展示します。

横山大観 《白衣観音》 明治41年(1908)東京国立近代美術館蔵 前期展示

晩年手がけた代表作《或る日の太平洋》は習作を含む3点を後期に並列展示します。
横山大観 《或る日の太平洋》 昭和28年(1953)個人蔵 後期展示

横山大観 《南溟の夜》 昭和19年(1944)東京国立近代美術館蔵 後期展示

また、絵画だけでなく、大観が絵付した茶碗や画材道具も紹介。丁寧に使用された画材からは、大観の繊細な一面をうかがうことができます。名都美術館のみの開催で巡回先はありませんので、大観ファンは注目の展覧会です。

学芸員によるギャラリートークが以下の日程で予定されています。 
10月18日(火)、27日(木)、11月3日(木・祝)、11月29日(火) 午後2時から
11月23日(水・祝)、12月4日 午後3時半から

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)