【次回のぶら美】禅画と“ヘタウマ絵師”の奥深い世界 「仙厓のすべて」 BS日テレで10月4日放送

【BS日テレ ぶらぶら美術・博物館】
★第414回 奥深き“禅画”の世界!ヘタウマ絵師 仙厓のすべて
~絵に隠された禅の教え!?初期の傑作仏画から絶筆宣言まで~
★10月4日(火)20時~20時54分放送 番組ホームページ
まず東京の中心、霞が関からスタートします。訪れたのは官庁街の中でもひときわ目立つ赤レンガの建物、法務省旧本館。明治28年、当時の司法省の庁舎として創建されたこの建物は、昭和20年の東京大空襲で一部を残しほとんどが焼失。その後の復旧工事を経て、平成3年には創建当時の姿に復原され、外観が国の重要文化財に指定されています。
明治政府による一大プロジェクトとして建てられた、唯一の生き残りという貴重な建物の数奇な歴史をたどります。さらに、無料で公開されている史料展示室では、教科書にも載っている歴史的事件にまつわる貴重な史料を見学します。
続いて、出光美術館で開催中の展覧会「仙厓のすべて」へ。仙厓義梵は、江戸時代に日本初の禅宗寺院と呼ばれる、福岡の聖福寺の住職になった40代の頃から、88歳で亡くなるまで、請われるままに絵を描き続けたお坊さん。そのヘタウマな作風が当時から親しまれ、約200年経った現在も“カワイイ”“癒やされる”と話題になっています。
そんな仙厓の作品を日本一収集していたと言われるのが、出光興産の創業者、出光佐三氏。現存する仙厓の作品は、約1600点と言われていますが、そのうち約1000点を収集し、現在は出光美術館の所蔵となっています。実は仙厓のヘタウマな絵には、仙厓が絵を通して伝えたい禅の教えが隠されています。今回は出光美術館所蔵の約1000点の仙厓作品の中から、厳選した93作品を展示。仙厓が絵を描き始めた頃は、緻密な技法を用いた作品を手掛けていました。では、どうして仙厓はヘタウマになったのか、その意外な理由も紐解きます。
仙厓の「楽しくて、カワイイ」絵を見て、楽しみながら仙厓の込めたメッセージを読み解きましょう。(美術展ナビ編集班)