【プレビュー】豪華絢爛、総合芸術の魅力を紹介 「パリ・オペラ座ー響き合う芸術の殿堂」 アーティゾン美術館で11月5日開幕

パリ・オペラ座―響き合う芸術の殿堂 |
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会期:2022年11月5日(土)〜2023年2月5日(日) |
会場:アーティゾン美術館 6・5階展示室(東京・京橋) |
開館時間:10:00 ー 18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで |
休館日:月曜日(1月9日は開館)、12月28日−1月3日、1月10日 |
観覧料金:日時指定予約制 ウェブ予約チケット(税込)1,800円 当日チケット(窓口販売)2,000円 学生無料(要ウェブ予約) ※当日チケット(窓口販売)はウェブ予約枠に空きがある場合に販売します。 ※中学生以下はウェブ予約不要です。 ※この料金で同時開催の展覧会を全てご覧頂けます。 |
アクセス:JR東京駅(八重洲中央口)、東京メトロ銀座線・京橋駅(6番、7番出口)、東京メトロ銀座線/東西線/都営浅草線・日本橋駅(B1出口)から徒歩5分 |
同時開催:石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 Art in Box-マルセル・デュシャンの《トランクの箱》とその後 |
詳細は同館の公式サイトへ |
パリ・オペラ座といえば、バレエやオペラの殿堂として輝かしい歴史を誇ります。本展は、パリ・オペラ座の歩みを17世紀から現在までたどり、美術をはじめとする様々な芸術分野との関連性も示すことを通じて、その魅力を「総合芸術」的な観点から浮き彫りにしようというものです。フランス国立図書館をはじめとする国内外の約250点の作品により、芸術的、文化的、社会的な観点からオペラ座の多面的な魅力を紹介し、その存在の歴史的な意味を明らかにします。美術愛好家はもとより、オペラやバレエのファンも必見の展覧会と言えるでしょう。
<見どころ1 フランス国立図書館やオルセー美術館などから約200点の作品が来日>
フランス国立図書館音楽部門には、パリ・オペラ座で上演した作品を中心に、フランスのオペラ、バレエ関係の資料が数多く収蔵されています。本展はフランス国立図書館の所蔵する約200点をはじめ、オルセー美術館の所蔵するエドガー・ドガ《バレエの授業》など国内外から集結したオペラ座に関連する作品を紹介します。

©Bibliothèque Nationale de France

Photo © RMN-Grand Palais (musée d’Orsay) / Adrien Didierjean / distributed by AMF
<見どころ2 「総合芸術」的な観点からオペラ座の魅力を紐解く>
ルイ14世時の時代の舞台装飾家や衣裳デザイナーから、19世紀のグランド・オペラの作曲家やロマンティック・バレエのダンサー、さらには21世紀の演出家に至るまで、パリ・オペラ座があらゆる分野の創造者と連携して、いかにして自らの芸術方針を貫いてきたかを明らかにしていきます。

ワーグナーの「パリ版」のタンホイザーが初演された際のポスター。大失敗に終わった公演として有名。

セルゲイ・ディアギレフが主宰し、当時の芸術界全体に大きな影響を与えた「バレエ・リュス」の公演で使われたもの。
<見どころ3 オペラ座を描いたマネの2作品を展示>
エドゥーㇽ・マネ(1832-1883)はパリ・オペラ座を題材とした作品を制作しました。アーティゾン美術館ではそのうち一点を所蔵しています。本展では、ワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵作品とともに展示される貴重な機会となります。


<その他の出品作品>


/ Tony Querrec / distributed by AMF

<パリ・オペラ座とは?>

フランスを代表するオペラハウス。パリ9区の豪華絢爛な建築は、19世紀後半にパリの近代化の一環として計画され、1875年に完成。設計者の名前にちなんでガルニエ宮(オペラ・ガルニエ)とも呼ばれます。ルイ14世によって1669年に設立された王立音楽アカデミーを前身とし、350年以上の間、台本作家や作曲家、美術家らに対し、芸術面や技術面の革新を可能にする表現を常に促してきました。1989年にバスティーユ歌劇場(オペラ・バスティーユ)が完成し、現在、2つの劇場でバレエ、オペラの古典から現代作品までを上演しています。
(美術展ナビ編集班 岡部匡志)