【開幕】「大蒔絵展 漆と金の千年物語」三井記念美術館で11月13日まで

10月1日(土)から三井記念美術館で始まる「大蒔絵展」の内覧会を取材しました。上の写真の手前に写る国宝《澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃》(平安時代、高野山金剛峯寺蔵)や、奥にある国宝《桐蒔絵手箱》(平安時代、熊野速玉大社蔵 展示期間10月1日~30日)など国宝7件を含む平安時代以降の名品の数々で「蒔絵」1000年の美と歴史をひもときます。

国宝《源氏物語絵巻 宿木一》平安時代(12世紀)徳川美術館蔵 展示期間:10月1日~9日

《聚楽第図屏風》桃山時代(16世紀)三井記念美術館蔵

MOA美術館、三井記念美術館、徳川美術館の私立3館が共同で開催することで実現した豪華なラインアップです。


東京国立博物館が所蔵する国宝 尾形光琳作《八橋蒔絵螺鈿硯箱》(江戸時代)や《片輪車蒔絵螺鈿手箱》(平安時代)は「国宝 東京国立博物館のすべて」でも見られますが、ここでじっくりと予習しておくのも良さそうです。

国宝 尾形光琳作《八橋蒔絵螺鈿硯箱》江戸時代(17~18世紀)東京国立博物館蔵 展示期間:10月1日~23日
国宝《片輪車蒔絵螺鈿手箱》平安時代(12世紀)東京国立博物館蔵 展示期間(10月1日~23日)

目玉展示の徳川美術館(名古屋)の国宝《源氏物語絵巻》(平安時代)は、長期の修復を経て絵巻に戻されてから東京では初のお目見えです。2巻(宿木一、柏木一)がそれぞれ10月1日~9日、10月25日~30日と短期間の展示になります。源氏物語絵巻については昨年の徳川美術館での取材動画もご覧ください。

リニューアル効果大!

三井記念美術館は今年4月にLED照明やガラスケースの変更などバージョンアップしてリニューアルオープン。その効果は、緻密な作品が多い蒔絵の鑑賞で大いに感じることができました。

会場風景
会場風景

一部の作品のキャプションにはQRコードがありスマホで読み込むと裏側や開いた状態が分かります。三井記念美術館として初の試み。会場は撮影不可ですのでマナーを守りスマホを向けてみて下さい。

*右の画像は特別な許可を得て画面をキャプチャー

「大蒔絵展  漆と金の千年物語」は10月1日から11月13日まで三井記念美術館(東京・日本橋室町の三井本館7階)で。期間限定や展示替えが多いので展覧会サイトの出品目録(PDF)もご確認ください。

鑑賞後は同館名物の他館ポスターのチェックもお忘れずに

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

大蒔絵展 漆と金の千年物語
会場: 三井記念美術館(東京都中央区日本橋室町2-1-1三井本館7階)
会期: 2022年10月1日(土)~11月13日(日) ※会期中、展示替えを行います
開館時間: 午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)
休館日:10月24日(月)
入館料:一般1,300円/大学・高校生800円/中学生以下無料
アクセス:東京メトロ銀座線「三越前」駅A7出口徒歩1分など
[3館共同開催] ※出品作品は会場ごとに異なります。
MOA美術館2022年4月1日~ 5月8日(終了)/徳川美術館:2023年4月15日~5月28日
詳細は、大蒔絵展公式ウェブサイト