【プレビュー】開館10周年記念展 「若冲と一村 ー時を越えてつながるー」 人気作家の組み合わせの妙 岡田美術館で12月25日開幕

開館10周年記念展 第1部「若冲と一村 -時を越えてつながるー」
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会期
2022年12月25日(日)〜2023年6月4日(日) -
会場
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観覧料金
一般・大学生2,800円(2,550円) 小中高生1,800円(1,550円)
※()内は前売り料金。前売券(JTBレジャーチケット、チケットぴあ)は主要コンビニエンスストア並びにチケットぴあで販売
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休館日
2022年12月31日(土)、2023年1月1日(日)
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開館時間
09:00〜17:00 (入館は16:30まで) - カレンダーへ登録
2023年秋に開館10周年を迎える同館では、これまでの展覧会で特に人気の高かった画家4人に焦点を当て、2人ずつ2部に分けて特別展を開催します。第1部は江戸時代の伊藤若冲と昭和時代の田中一村。第2部は喜多川歌麿と葛飾北斎(会期予定:2023年6月11日~12月10日)です。
第1部の若冲と一村は、近年、人気が急上昇した画家。写生の徹底や艶やかな彩色、画面に行きわたる緊張感など、作風にも類似点が見いだせることから、若冲研究者でもある同館の小林忠館長は、一村を「昭和の若冲」と表現しています。
今展では、若冲と一村の着色画、墨絵、同じ種類の鳥を描いた絵などを様々に組み合わせて紹介。あわせて関連する画家の作品や伝統的な花鳥画の屏風絵など約40件を展示します。
見どころ1 豪華共演 -若冲の着色画と一村の奄美時代の代表作ー
若冲と一村の名作を一堂に集めて展示します。




見どころ2 墨絵の世界 -多彩な墨の技に注目-
二人は墨絵の名手でもありました。2人の墨絵の魅力を紹介し、一村がその門人と称した水墨画の名手・松林桂月の作品もあわせて展示します。





見どころ3 2人と同時代の画家たちの作品 ー池大雅・円山応挙・速水御舟などー
若冲は社会が安定し、文化が成熟した江戸時代半ばの京都で生涯を過ごしたのに対し、一村は、明治末~昭和という激動の時代に転居を重ねながら暮らしました。若冲の時代の池大雅や円山応挙、与謝蕪村、また一村の時代の川合玉堂、速水御舟、東山魁夷など、画壇を代表する画家たちを紹介します。


そのほかに展示される若冲と一村の作品




<伊藤若冲(1716~1800)>京都高倉錦小路の青物問屋の長男として生まれる。家業のかたわら狩野派の絵師に学び、中国画の模写へと進み、やがて生き物を写すようになったという。数え年40歳のとき隠居し、絵に専念する。
<田中一村(1908~77)>現在の栃木市に彫刻師の長男として生まれ、5歳のときに東京に移る。17歳で東京美術学校(現東京藝術大学)に現役合格するものの2か月余りで退学し、独学で制作を続ける。50歳のとき奄美大島に単身移住し、亜熱帯の生き物を題材に描いた。
特集展示 生誕360年記念 尾形乾山
同時に、尾形乾山(1663~1743)の特集展示も行われます。同館収蔵の乾山のやきもの19件と絵画2件を展示します。

<会期中のイベント>(参加費無料、要入館料/定員あり)
●福井江太郎氏によるトークとライブペインティング 第3弾 ※事前申込 電話(0460-87-3931)
日時:2023年5月13日(土)13:00~15:00

このほかにも講演会、関連講座、関連スライドトーク、ギャラリートークなど多彩なプログラムが予定されています。
「誕生日は無料」の企画も
【10周年の感謝をこめて お誕生日ペア特別ご招待】も開催します。誕生日当日の本人と、同伴者1名の入館料が無料。開館10周年記念展第1部・2部期間中(2022年12月25日~2023年12月10日)のみの実施。受付で身分証明書を提示してください。
人気作家2人の競演、楽しみです。誕生日に合わせて鑑賞計画も素敵ですね。詳しくは同館ホームページ(https://www.okada-museum.com/)ご覧ください。
(美術展ナビ編集班 岡部匡志)