【次回のぶら美】国宝級傑作が里帰り 「ボストン美術館展 芸術×力」をアンコール放送 BS日テレで9月27日放送

【BS日テレ  ぶらぶら美術・博物館】

★第412回 国宝級傑作が里帰り!「ボストン美術館展 芸術と力」

~海を渡った国宝級“二大絵巻”が揃ってお目見え!“美の殿堂”が誇る珠玉のコレクション~

★9月27日(火)よる8時放送 番組ホームページ

(8月16日放送のアンコール)
今回のぶらぶらは、上野の東京都美術館で10月2日(日)まで開催中の「ボストン美術館展 芸術×力」を紹介します。
ボストン美術館は質・量ともに、世界随一の日本美術のコレクションを収蔵する美術館として知られます。注目は、平治の乱をテーマにダイナミックな戦いの様子を描いた「平治物語絵巻」。そして、遣唐使・吉備真備の活躍を描いた「吉備大臣入唐絵巻」の二つの絵巻。日本に残されていれば国宝間違いなし、とも言われる二大絵巻が、揃って里帰りを果たしました。
さらに、日本初公開となる増山雪斎が描いた「孔雀図」。実は雪斎、プロの絵師ではなく伊勢長島藩を治めた大名でした。中国の南蘋派の技法で描かれた本作は、雪斎の代表作と言える質の高さを誇ります。本展の為に約1年をかけて修復。蘇った色鮮やかさにも、ぜひご注目ください。

他にも、世界で最も裕福な女性の一人と言われたアメリカの大富豪が所有した、60カラットもの大粒のエメラルドのブローチや、ドイツ最大の画家と呼ばれるデューラーの版画の大作も、必見です。

世界中の権力者たちは、その“力”を維持し、そして誇示する為に、古くから芸術の力を利用してきました。そうした権力と共にあった芸術の歴史を、アメリカが誇る美の殿堂であるボストン美術館の、選りすぐりの作品を通して紐解いていきます。

(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)