【プレビュー】樋口一葉生誕150年「我が筆とるはまことなり―もっと知りたい 樋口一葉」山梨県立文学館で9月17日から

企画展樋口一葉生誕150年「我が筆とるはまことなり―もっと知りたい
樋口一葉」
会場:山梨県立文学館
会期:2022年9月17日(土)〜11月23日(水・祝)
休館日:月曜日(9月19日、10月10日は開館)、10月11日(火)
入館料:一般:600円、大学生:400円
*11月20日(日)県⺠の日はどなたでも無料
詳しくは(https://www.bungakukan.pref.yamanashi.jp/)へ。

貧困のなかでも高い志を持ち、創作を続けた樋口一葉。24年の短い生涯でしたが、「たけくらべ」や「にごりえ」など近代文学史に残る名作をのこしました。

山梨県立文学館で9月17日(土)から始まる企画展 樋口一葉生誕150年「我が筆とるはまことなり―もっと知りたい樋口一葉」では、小説の草稿や和歌の詠草えいそう、書簡、遺品などを通して、一葉の生涯とその文学の魅力に迫ります。

⻘海学校⼩学⾼等科第四級卒業証書  1883(明治16)年12月23日

当時の小学高等科(2年間)は、第四級から第一級まで半年ごとに進級する仕組みでした。こちらの卒業証書は一葉が11歳の頃のもので、一葉は最初の学期で「第一號」(首席)でしたが、⺟・たきの意見で第三級に進まず退学することとなります。一葉は後にこのことを「死ぬばかり悲しかり」と記しています。

「たけくらべ」未定稿A

題名に「雛鶏ひなどり」とあるこちらの資料は、1895(明治28)年1月、「文学界」第25号に「たけくらべ」として発表された文章と相違が少なく、「たけくらべ」の清書の前段階のものと考えられています。吉原遊郭に住む美登利と僧侶の息子信如の淡い恋を中心に思春期の子どもたちの姿を情緒豊かに描いた作品です。

木村荘八(しょうはち)「たけくらべ絵巻」 控画稿

とりの市の吉原の様子が描かれた「たけくらべ絵巻」は、1925(大正14)年から1926年にかけて製作されましたが、これは作者が1939(昭和14)年7月に原画を手放す際に控えとして描いたものです。

「詠草」1895(明治28)年9月

樋口一葉の本名は奈津(なつ)といい、歌人として署名する時は「なつ」「夏子」などと記しました。彦根に教員として赴任するため東京を去った友人の馬場孤蝶に、「ふる雨のはれせす物をおもふかな今日もひねもす友なしにして」と詠んだ歌が書かれています。

日々を懸命に生きた樋口一葉。その生い立ちや、人柄を感じる資料により、一葉の作品世界をより深く楽しむことが出来る展覧会です。
(読売新聞美術展ナビ編集班)

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