【開幕】「装いの力ー異性装の日本史」 性の境界、を乗り越えた人々の姿 渋谷区立松濤美術館で10月30日まで

装いの力ー異性装の日本史
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会期
2022年9月3日(土)〜10月30日(日) ※会期中、一部展示替えあり -
会場
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観覧料金
一般1000円(800円)、大学生800円(640円)、高校生・60歳以上500円(400円)、小中学生100円(80円)
※リピーター割引:観覧日翌日以降の本展期間中、有料の入館券の半券と引き換えに、通常料金から2割引きで入館できます。
※()内は渋谷区民の入館料
※土・日曜日・祝休日は小中学生無料
※毎週金曜日は渋谷区民無料
※障がい者及び付添の方1名は無料
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休館日
月曜日(ただし、9/19及び10/10は開館)、9/20(火)、10/11(火)
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開館時間
10:00〜18:00 (毎週金曜日は午後8時まで) ※入館は閉館の30分前まで -
お問い合わせ
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アクセス
京王井の頭線「神泉」駅下車徒歩5分
JR・東京メトロ・東急「渋谷」駅下車徒歩15分 - カレンダーへ登録
冒頭の写真は会場に置かれたビジュアルのボード。印象的でした。今を時めく勇ましい女武者の『巴御前出陣図』(法橋関月)と、中性的な美青年が物思いに耽る『若衆文案図』(葛飾北斎)をあしらった象徴的なもの。性の境界を衣服で乗り越える人々の試みを振り返る「装いの力-異性装の日本史」が渋谷区立松濤美術館で9月3日(土)に開幕しました。異性装の歴史、その豊かな世界に目を見張る内容です。
開幕前日に行われたプレス向けの内覧に伺いました。古くから異性装の言い伝えは数多くあります。名高いヤマトタケルや神功皇后。近世や近代になってもモチーフとして愛されました。



女性向けに作られた珍しい甲冑、義経と静御前の絵巻、異性装といえば歌舞伎、の作品もたくさん見られます。



さすが北斎、という見事な表現

近代以降のコーナー。高畠華宵、ベルばら、森村泰昌、ダムタイプ…と多彩です。ある性別でなければ果たせないとされる「らしさ」への問題提起、ジェンダー規範の打破、といった性格も帯びてきます。




「男らしさ、女らしさ」って一体、何なのでしょう。そういう事を考えるきっかけになる展示。様々な価値観や背景を持つ人たちが行き交う渋谷という街に相応しい展覧会でもあります。
「装いの力-異性装の日本史」展は渋谷区立松濤美術館で10月30日(日)まで。詳しくは↓の記事をご覧ください。(美術展ナビ編集班 岡部匡志)