【プレビュー】「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」Bunkamura ザ・ミュージアムで9月17日から

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《フォレスト》タピオ・ヴィルカラ、1963年 ©Design Museum Finland, Photo: Ounamo

8月17日(水)から前売り券の発売が始まりました。

イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
会期:2022年9月17日(土)~11月10日(木)
休館日:9月27日
アクセス:JR渋谷駅、東京メトロ銀座線、京王井の頭線渋谷駅から徒歩7分、東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線渋谷駅から徒歩5分
入館料:一般1700円(1500円)、高校・大学生1000円(800円)、小・中学生700円(500円)ほか。()は前売り。
※詳細情報はホームページ(https://www.bunkamura.co.jp/museum/)で確認を。問い合わせは、050-5541-8600(ハローダイヤル)へ。

北欧デザインのパイオニア、イッタラの創立140周年を記念する展覧会。ヘルシンキのフィンランド・デザイン・ミュージアムで2021年に開催された企画展を基に構成するこの展覧会では、アイノとアルヴァのアアルト夫妻やカイ・フランク、オイバ・トイッカなどフィンランドを代表するデザイナーたちによる革新性に富むガラスや磁器のテーブルウェアやオブジェ、資料を通して、イッタラのアートの創造性、歴史や美学に迫る。フィンランドデザインを代表するブランド・イッタラだが、全国の美術館を巡る大規模な展覧会は初めてだ。

《アメリコンスカ》型ガラス、1913年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman

今日、フィンランドでは唯一無二の地位を築いているイッタラ。そのスタートは1881年にヘルシンキの北約120kmにあるイッタラ村の湖畔に建てられた工場だった。家庭用のグラスやボトル、薬品用ガラス器を生産する一方、クリスタルガラスを装飾的にカットしたプロダクトや、カットを型で再現した量産型のプロダクトも制作・製造していた。1946年に行ったイッタラのデザインコンペで1、2位となったタピオ・ヴィルカラとカイ・フランクがデザイナーとして雇用され、1951年には、グラフィックデザイナーでもあったティモ・サルパネヴァがイッタラに加わる。こうした優れたデザイナーの活躍により、イッタラは国際的に名声を高めていった。

《バード(シエッポ、スペシャルモデル 2003年、ラウルラスタス)》オイバ・トイッカ、1972年/2003年/1984年 ©Design Museum Finland,Photo:Johnny Korkman

イッタラの有名な「i」マークは1956年に発表された実用ガラスのシリーズ《i-ライン》のためのデザインとして生まれ、その後ブランド全体のシンボルとなった。ロゴの角ばった「i」の文字は、ガラス職人の最も重要な道具である吹き竿と、その先端にあるガラスの球(パリソン)を表している。21世紀に入ってプロダクトのバリエーションはさらに拡大し、現在では磁器やガラス器に加えて生活を取り巻く様々なアイテムも発表している。今回の展覧会では、イッタラの140年に及ぶ軌跡を450点以上の作品を通してたどる。

イッタラの色ガラスのサンプル、2020年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman

色ガラスの製造技術を高く評価されているイッタラ。古い透明ガラスに見られる薄く緑がかった色合いは、フィンランドの砂の鉄分の成分によって生まれたものだ。現在、イッタラのカラーバリエーションは200種に及び、毎年20種ほどの色が製品化されている。

《ヒーデンニュルッキ(悪魔のこぶし)》 と《 ヒーデンケフト(悪魔のゆりかご)》ティモ・サルパネヴァ、1951年 ©Design Museum Finland, Photo:Pietinen

マジックリアリズムは神話や超自然的なテーマを追求する文化的潮流で20世紀に文学や美術、映画の世界で発展した。ティモ・サルパネヴァがデザインした《ヒーデンニュルッキ》(悪魔のこぶし)など、イッタラのガラス作品にもそのような精神世界が見て取れる。

アアルト・ベースの制作風景 ©Iittala

イッタラではガラスによる表現を可能にする様々な技術が開発され、受け継がれてきた。オイバ・トイッカのバードシリーズの制作には吹きガラス、アアルト・ベースには吹きガラスに加えて型を使う技術も使用されている。さまざまなアイテムの制作に使う型や制作過程を紹介する映像で、イッタラの誇るガラス制作の技術も紹介する。

《アアルト・ベース》アルヴァ・アアルト、 1936-1937年 ©Design Museum Finland, Photo:Johnny Korkman

イッタラを代表するデザイナーのカイ・フランクは日本文化に影響を受けたことでも知られ、イッタラと日本は浅からぬ関係性を築いている。21世紀に入ってイッセイ・ミヤケやミナ ペルホネンといった日本のブランドがイッタラとコラボレーションした磁器とガラスの作品を制作している。デザイナーたちによるイッタラと日本の交流のコーナーは、今回の展覧会、日本オリジナルの構成だ。(読売新聞美術展ナビ編集班)

《パーダリンヤー(パーダルの氷)》タピオ・ヴィルカラ、1960年 ©Design Museum Finland, Photo:Johnny Korkman

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