【開幕】「よめないけど、いいね! 根津美術館の書の名品」が根津美術館で8月21日まで

「よめないけど、いいね! 根津美術館の書の名品」展が根津美術館(東京・青山)で7月16日(土)から8月21日(日)まで開催されます。開幕前日の内覧会に伺いました。書かれた内容は分からなくても、見るところはバッチリ分かる展示の工夫の数々。書が昨日よりも3倍くらい好きになりました。
タイトル「よめないけど、いいね!」について、企画展を担当した松原茂副館長は「館の若い人の発案でなく、高齢の私が若い人に関心を持ってもらいたくて一生懸命考えました」と笑顔で話します。ベテラン研究者の渾身の企画展なので、出展品は、国宝2件や良寛の代表作「大天地」など超豪華。



現代人だから読めないのではなく、平安貴族が万葉仮名を読めなくなっていたことや、鎌倉時代に来日した中国僧(無学祖元)の墨跡を江戸時代に床の間に合うサイズに内容無視で切断していたことなど。「昔から書を読めていない例はたくさんあったので、私たちが読めなくても当たり前」と松原さん。

読めなくても見た目の美しさを堪能できます。特に料紙装飾のきらびやかさには驚き。下の写真2枚目の左手前にある、本来は刀剣の刃紋を際立たせるための照明が使われているからこその鑑賞体験です。


展示品のすべてが載る書籍「根津美術館 新蔵品選 書蹟」(2,700円)も合わせて7月16日に新刊行。企画展は楽しく見て、英語の説明文が全件につく本格的な本書でしっかりと復習したいです。
企画展「よめないけど、いいね! 根津美術館の書の名品」は根津美術館で7月16日から8月21日まで。日時指定予約制。 松原副館長が会場を案内してくれる動画も公開しましたのでご覧ください。(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)
・根津美術館のHP
企画展「よめないけど、いいね! 根津美術館の書の名品」
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会期
2022年7月16日(土)〜8月21日(日) -
会場
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観覧料金
一般1,300円 学生1,000円 中学生以下は無料
オンライン日時指定予約。予約の定員に空きがある場合のみ、当日券(一般1,400円)を美術館受付で販売 -
休館日
毎週月曜日 ただし7月18日(月・祝)は開館、翌19日(火)休館
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開館時間
10:00〜17:00 入館は午後4時30分まで -
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