【宝石展開幕】 特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」名古屋市科学館で9月19日まで

あの輝きを名古屋でも! 特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」が名古屋市科学館で7月9日(土)に開幕しました。原石からジュエリーまであますことのない宝石展の決定版です。
何度ため息をついたことでしょう。下の2枚の写真は第5章「宝石の極み」で展示されているリュミニー侯爵夫人旧蔵 のパリュール(そろいの宝石)とヴュルテンベルク王室旧蔵のパリュールです。
リュミニー侯爵夫人とは、ナポレオンの名将モリティエ元帥の娘カロリーヌ。娘がリュミニー侯爵と結婚する際に作られ、贈られたカラフルで豪華なパリュールです。

こちらのパリュールの紫色を帯びたピンク・トパーズはまったく熱処理をされていない極上のトパーズが使われています。

「99パーセント、東京展と同じ出展品が実現した」と監修者の一人で元名古屋市科学館学芸員の西本昌司愛知大教授は力を込めます。科学の切り口での宝石の美しさや魅力をたっぷりと学ぶことができます。

もちろん話題となったネギトルマリンも変わらぬ「鮮度」で。

本展監修者のひとり、諏訪貿易の諏訪恭一会長から第4章「ジュエリーの技巧」の見どころを教えてもらいました。いずれも人気ブランドのヴァン クリーフ&アーペルとギメルトレーディング(兵庫県)から宝石展のために出展された職人わざの数々です。
ヴァン クリーフ&アーペルは、必ずしも高価でない素材をメインにした作品が選ばれて展示されています。そこから、職人の技やジュエリーとしての価値とはなにかを考えてほしいということでした。写真のネックレスでは、高価なダイヤモンド、サファイア、ルビーも使われていますが、カルセドニー(水晶の一種)がメインです。

兵庫県のギメルの作品群は「世界で唯一の職人の技」(諏訪さん)であるため細部まで見てほしいとのことです。下の桜ブローチは、ピンク・ダイヤモンド、カラーレス・ダイヤモンド、デマントイド・ガーネット、サファイア、イエロー・ダイヤモンドと多種の宝石が使われており、桜の色のグラデーションが表現されています。

なお、本展とコラボする色鉛筆画家の安部祐一朗さんは、このネギに見えるトルマリンと東山動植物園の人気もののコアラなど、新作3点を描きおろしました。こちらは名古屋展のみの展示です。

図録やグッズも!
特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」は名古屋市科学館で7月9日から9月19日まで。宝石展をさまざまな角度から楽しめる徹底ガイドの記事もご覧ください。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)
特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」
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会期
2022年7月9日(土)〜9月19日(月) -
会場
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観覧料金
一般1,800円、高大生1,000円、小中生500円 ※プラネタリウムを除く名古屋市科学館展示室をご覧いただけます。
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休館日
毎週月曜日、7月15日(金)、19日(火)、9月6日(火)、7日(水)、16日(金)
ただし、7月18日、8月15日、9月19日は開館 -
SNS
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アクセス
地下鉄東山線・鶴舞線「伏見」駅4・5番出口から南へ徒歩約5分
市バス「広小路伏見」下車、名鉄バス「白川公園前」下車 - カレンダーへ登録
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