芸術新潮7月号の特集は「運慶と鎌倉殿の仏師たち」人気の大河ドラマの世界を仏像を通じて堪能!

月刊誌「芸術新潮」7月号が6月24日(金)に発売されました。今号の特集は、NHK大河ドラマで人気と注目が集まっている鎌倉時代です。担当した高山れおな編集長から特集への思いを聞きました。

運慶特集でもあり鎌倉殿特集でもある

高山さん「タイトル通り、運慶特集でもありますし、鎌倉殿特集でもあります。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送により注目が集まる中世前期という時代に、仏像というモノからフォーカスするのがテーマです。

東国にある運慶作品としては、伊豆の国市・願成就院の仏像群(国宝)と横須賀市・浄楽寺の仏像群(重文)が双璧ですが、仏像は美の表現であると同時に情報の塊でもあって、これらの仏像に注目することで、それぞれの発注者である北条時政や和田義盛について、文字情報を補完するような情報が得られます。

エース仏師と辣腕政治家の組み合わせ

だいたい、新時代の表現を切り開くことになるエース仏師に、源頼朝死後の幕府を乗っ取ってしまう辣腕政治家の組み合せとはずいぶん出来すぎですよね。
しかし、これはやはり単なる偶然などではなく、時政という人はそれだけの情報力や選択のセンスを持っていたのです。


また、生前の頼朝と運慶の関係を直接的に明示する文献も仏像も残りませんが、さまざまな根拠から頼朝こそが運慶の最大のクライアントであったこともわかってきています。

頼朝の愛顧を得て、東大寺の巨像群の造営を一手に受注することで、運慶とその一門は伝説になった。
そんな流れがいよいよはっきりしてきた感じがします。

上総介や曾我兄弟を操った岡崎義実なども


他にも、主人公・北条義時、凄惨な粛清劇が視聴者を震撼させた上総広常、曾我兄弟を操って頼朝暗殺を企てた岡崎義実、今のところどういう役回りかよくわからない八田知家など、大河ドラマでおなじみの面々との関係が推定される美像や巨像が続々登場します。

それから、甲斐善光寺の源頼朝像と実朝像は、運慶没後数年の作ですが、運慶を通じて源氏将軍と深く繋がっていた慶派工房の作。数年前に修理を受けて見違えるようになったそれらの像を撮りおろしすることができました。

大河ドラマを見ている人にも見ていない人にも楽しんでいただける特集だと思っています」と話しています。

定価1500円。購入は、書店や芸術新潮のサイトから各インターネット書店で。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)


 

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