国宝2点ふくむ中国・日本の貴重な書物 「中国古典 名品展」天理ギャラリーで6月12日まで

天理ギャラリー(東京・神田)で「中国古典 名品展」が6月12日(日)まで開かれています。天理大学附属天理図書館(奈良県天理市)が所蔵する中国の古典約10万冊の中から選りすぐられた、国宝2点(「南海寄帰内法伝」と「劉夢得文集 宋版」)を含む中国や日本で作られた貴重な書物約30点が並びます。派手ではないけど地味ではない、充実の内容です。

会場風景 右:国宝「南海寄帰内法伝」奈良時代末期(8世紀)写

天理図書館と考古美術や民俗資料で知られる天理参考館のコレクションを年に3回、公開。今回は176回展ですが、毎回図録を制作しているそうです。

本展の図録(600円)

その積み重ねもあってでしょう、パネル解説やキャプションの説明がとても丁寧でした。ヲコト点や朱引しゅびきなど、ほかの日本美術の展覧会を見るときにも役立ちな情報を得ることができました。

漢字のまわりに朱色の点を置く。置かれた場所が「てにをは」などの助詞を意味する。「てにをは」の順も、このヲコト点が由来とのこと
書物の文字の上に朱の縦線!打ち消し線ではありません。朱をひいた場所でその単語のカテゴリー(人名、地名、官職など)を示すそうです

西洋画ファンの方が興味を持ちそうな版画作品もありました。中国・清時代の「乾隆銅版画」は、乾隆帝が銅版画の本場フランスに発注して作らせたもの。原画(草稿)とともに展示されていて、絵柄が中国風からヨーロッパ風に変わる様がおもしろかったです。

会場風景。壁面の2枚、右から「乾隆銅版画(準回両部平定得勝図)」清時代 乾隆年間(1736-95)印 と「準回両部平定得勝図草稿」清時代 乾隆年間(1736-95)写

入場無料で6月12日(日)まで。天理ギャラリーは、JR神田駅西口徒歩約10分、地下鉄小川町駅、淡路町駅から徒歩約7分です。(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

天理ギャラリーHP

*会場撮影不可、取材許可を得て撮影しました。

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