【開幕】珠玉の手仕事を味わう「芭蕉布―人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事―」大倉集古館で7月31日まで

特別展「芭蕉布―人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事―」
会場:大倉集古館 (東京都港区虎ノ門2-10-3)
会期:2022年6月7日(火)~7月31日(日)
※途中一部展示替あり:後期展示7月5日(火)から
休館日:月曜日(祝休日の場合は翌火曜日)
アクセス:地下鉄南北線・六本木一丁目駅中央改札口より徒歩5分、同日比谷線・神谷町駅より徒歩7分 、同銀座線・溜池山王駅か虎ノ門駅より徒歩10分
入館料:一般1,300円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
◆会期中お着物でご来館の方は200円引き(割引併用不可)
詳しくは同館ホームページへ。

開幕前日の内覧会を取材しました

沖縄のみならず世界の宝と言える珠玉の手仕事です。特別展「芭蕉布―人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事―」が6月7日から大倉集古館 (東京・虎ノ門)で始まります。内覧会を取材しました。

右:煮綛芭蕉布 琉装着物 「黄地 小鳥 引下 綾中」 日本伝承染織振興会 前期展示

沖縄県大宜味村の喜如嘉きじょかで作られる伝統の織物「芭蕉布ばしょうふ」。織る女性がみずから、原材料の植物・糸芭蕉を3年かけて栽培するところから始まる究極のハンドメイド。すべての工程が手仕事のため、一人が作れる芭蕉布は年にわずか1〜2反と、たいへんに希少な工芸品です。

芭蕉の皮を剥いだ繊維は4種類に分類。芯ほど細く柔らかく、内側2種類(右、中央)は衣服用、外側から2番目(左)は帯用、一番外は座布団などに
糸を撚るのも昔ながらの道具を使った手仕事で行われる
芭蕉布 着尺 「変わり三段組(ミダングミー)」 芭蕉布織物工房

沖縄では着物は単なる道具でなく、魂を守ってくれるものという意味が強かったそうです。着る人を守る、そんな思いが伝わってきます。着てみたら、なおさらそれを感じることでしょう。

琉装着物「藍クヮーサー アキファテ柄」(平成27年)喜如嘉の芭蕉布保存会

芭蕉布は、第2次大戦後に消滅しかけましたが、後に人間国宝となる平良敏子さん(1921年~)が復興しました。平良さんは伝統に新鮮なデザインや色を取り入れました。代表作の一つがツバメ柄「小鳥(トゥイグヮー)」です。

芭蕉布 裂地 「小鳥と柳」 芭蕉布織物工房
芭蕉布 着物 「一玉 小鳥」(昭和58年 芭蕉布織物工房

地下のミュージアムショップでは、芭蕉布を使ったグッズが並びます。一部は手に取ることができます。すべて1点もののため、お値段は、”それなり”です。

展示品目録(ハンドアウト)では、芭蕉布を作る工程や道具が、太田はるのさんによるイラストで詳しく説明されています。入館時にはぜひ入手してください。


(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)