高校生のためのオペラ公演 2200円で「蝶々夫人」を鑑賞 新国立劇場で7月に6回公演 森谷真理ら日本を代表する歌手で

新国立劇場(東京・初台)で7月、毎年恒例の「高校生のためのオペラ鑑賞教室」が開催されます。日本を代表するオペラ歌手が出演する本格的な上演で、高校生以下は2200円(全席指定)というオペラ公演としては破格のチケット料金で鑑賞することができます。チケット発売中です。


同教室は1998年から毎年開催されていて、今年で24回目。今回はイタリアの作曲家、プッチーニの「蝶々夫人」が上演されます。明治のころの長崎を舞台に、没落士族の娘である芸者の蝶々さんと、アメリカ海軍士官のピンカートンの恋愛と悲劇が描かれます。世界各地のオペラハウスで上演される人気の演目で、蝶々さんの有名なアリア『ある晴れた日に』をはじめ、イタリアオペラらしい美しい旋律を全編で聴くことができます。主役の蝶々さんはほぼ出ずっぱりで、可憐さと力強さを合わせて要求されるソプラノ歌手屈指の難役として知られます。

「蝶々夫人」は同劇場の高校生のためのオペラ鑑賞教室で、最も多く上演されている演目。ドラマチックなストーリーと、歌手と大編成のオーケストラが織りなす多彩な表現に、感動する高校生が多いそうです。2019年に「蝶々夫人」を上演した際のアンケート結果によると、オペラ鑑賞初体験の高校生が全体の9割(89・5%)を占め、全体の9割が(89・5%)が鑑賞後の感想を「とても良かった/面白かった」「よかった」と答えています。またオペラを見たいかという質問にも93・8%が「自分でチケットを買ってみたい」「学校やグループで行く機会があればみた見たい」と回答しています。
出演陣は今年も豪華。主役の蝶々さんは木下美穂子、森谷真理のダブルキャストで、現在の日本オペラ界を代表するプリマドンナが顔をそろえました。指揮は欧米各地のオペラハウスでも活躍する阪哲朗です。「蝶々夫人」は新国立劇場を代表するプロダクションのひとつで、美しい舞台も高校生の印象に残るでしょう。現代に至る日米関係を暗示するモチーフを使いながら、蝶々さんの悲劇にフォーカスしていきます。


【公演概要】
新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室 2022
「蝶々夫人」 全2幕<イタリア語上演/日本語及び英語字幕付き> 令和4年度日本博主催・共催型プロジェクト |
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会場:新国立劇場オペラパレス[東京・初台] |
アクセス:京王新線「初台駅」中央口直結(新宿駅からひと駅目) |
日程:2022年7月8日(金)、11日(月)、12日(火)、14日(木)、15日(金)、16日(土) 全日13時開演 |
料金:高校生以下 2,200円(要学生証)/一般(大人)4,400円 |
チケット発売:高校生以下 2022年5月22日(日) 10:00~ 一般(大人)2022年6月29日(水) 10:00~ |
スタッフ: 指揮 阪哲朗 演出 栗山民也 美術 島 次郎 衣装 前田文子 照明 勝柴次朗 |
キャスト:(7月8・12・15日)(11・14・16日) <蝶々夫人> 木下美穂子 森谷真理 <ピンカートン> 村上公太 城 宏憲 <シャープレス> 成田博之 近藤 圭 <スズキ> 小林由佳 但馬由香 <ゴロー> 糸賀修平 升島唯博 <ボンゾ> 伊藤貴之 畠山 茂 <神官> 上野裕之 千葉裕一 <ヤマドリ> 高橋正尚 吉川健一 <ケート> 佐藤路子 十合翔子 |
合唱:新国立劇場合唱団 |
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 |
主催:公益財団法人新国立劇場運営財団、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁 |
助成:公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション |
協賛:ローム株式会社 損害保険ジャパン株式会社 |
お問い合わせは新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999 (https://www.nntt.jac.go.jp/opera/educational-madamabutterfly/)をご覧ください。 |
(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)