【開幕】「没後50年 鏑木清方展」京都国立近代美術館で7月10日まで

(左)「浜町河岸」昭和5(1930)年,(中央)「築地明石町」昭和2(1927)年,(右)「新富町」昭和5(1930)年 全て東京国立近代美術館 (展示期間:通期)

5月27日(金)から京都国立近代美術館で始まった「没後50年 鏑木清方展」の内覧会を取材しました。美術館の前で、幻の三部作がお出迎えしてくれました。7月10日(日)まで。

45年ぶりに京都で

「雛市」明治34 (1901)年 公益財団法人 北野美術館 (展示期間:通期)
「墨田河舟遊」大正3(1914)年 東京国立近代美術館(展示期間:通期)
展示風景

清方の大回顧展が京都で開催されるのは、45年ぶり。「清方さんはじめまして」の方も多いことでしょう。東京展とは異なり、制作年順に4章構成で展開します。清方の画業をたどり、清方がいかに模索しながらスタイルを確立していったかを垣間見ることができます。

《築地明石町》三部作 下絵も展示

(左)「浜町河岸」昭和5(1930)年,(中央)「築地明石町」昭和2(1927)年,(右)「新富町」昭和5(1930)年 全て東京国立近代美術館 (展示期間:通期)

本展の目玉である三部作《築地明石町》《新富町》《浜町河岸》には、3章で出会えます。女性の表情、身のこなしは、ゾクゾクするほど艶やか。どことなく切なさが湧き上がってくるのは、清方が遠い明治の思い出を懐かしみながら描いたからでしょうか。

「築地明石町 下絵」 昭和2(1927)年 鎌倉市鏑木清方記念美術館(展示期間:5/27~6/26)
「新富町 下絵」 昭和5(1930)年 鎌倉市鏑木清方記念美術館 (展示期間:5/27~6/19)

京都展では三部作の下絵も展示(展示替えあり)。なぜこのモチーフを削ぎ落としたのか?清方のこだわりはどこにあるのか?下図と見比べて制作過程に思いを馳せると、より楽しめます。

明治風俗十二ヶ月 昭和10(1935)年 東京国立近代美術館 (展示期間:通期)
「京鹿子娘道成寺」昭和3(1928)年 光ミュージアム (展示期間:5/27~6/19)の展示風景

「清方=美人画家」と括られがちですが、清方が描きたかったのは「美人」ではなく「人々の暮らし」だったとのこと。清方は、流行が色濃く反映される女性の風俗に、特に興味を抱いていたそうです。時代を描くために女性を描いたのでは?という、学芸員の小倉実子さんの説明に納得しました。

読書好き、芝居好きだった清方は、小説や歌舞伎を題材にした作品も数多く描いています。展示室を進むごとに、清方の引き出しの多さに驚かされました。

京都展ならではの楽しみ方も

展示風景

実は清方は、一度だけ関西を訪れたことがあったそう。コレクション・ギャラリーでは、清方と関わりがあった関西の画家の作品も紹介されています。京都展ならではの楽しみ方ができる、「没後50年 鏑木清方展」。開幕を待ちわびていた関西の方はもちろんのこと、東京展をリピートした清方ファンも、ぜひお見逃しなく。(ライター・三間有紗)

「没後50年 鏑木清方展」
会期:2022年5月27日(金)~7月10日(日)
休館日:月曜
会場:京都国立近代美術館
開館時間:午前9時30分~午後6時(金曜日は午後8時まで開館)
*入館は閉館の30分前まで
観覧料:一般1,800円 大学生1,100円 高校生600円 中学生以下無料
詳しくは公式サイトで。

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